「大株主」と「大口取引」という言葉を、ニュースなどで聞いたことがある人もいるのではないだろうか。株式においてこの二つの言葉は全く違う意味になるが、大株主や大口取引によって株価が影響を受けたり、行方が変わる可能性もある。
大株主
大株主とは、企業の株式の大多数を保有している株主のことをいう。主に発行済みの株式に対する持ち株比率(保有株の比率)が高い株主を指す。株式の何%を保有していれば大株主という、はっきりとした基準はないものの、100分の10以上の株式を保有する株主を主要株主という。また、各企業の上位株主(大株主)の保有している比率は、証券会社や、企業のホームページで確認ができる。気になる人は調べると良いだろう。「大株主が誰か(どこの企業か)」ということによって企業の経営や株価に影響が出ることも考えられるため、その株価に注目する投資家も多い。また、「5%ルール」といって発行済み株式総数の5%を超え保有した場合、内閣総理大臣に「大量保有報告書」という書類を提出しなければならない。どうしてこの書類を提出しなければならないかというと、企業買収を目的にした株式の買占めによって、株価が想定外の動向を示すことがあるからである。
大口取引
株式における大口取引とは、取引所外取引(株式売買の注文のうち、取引所以外の場所で成立する取引)において、株式の売買代金が5,000万円を超える取引のことをいう。また、取引所外取引のうち、300万円以下の場合を小口取引といい、売買代金が300万円超えから5000万円以下の場合を準大口取引、売買代金が50億円を超える場合は超大口取引という。大口取引の買いがあった時、株価がかなり動く可能性がある。大口取引は個人投資家にはかなわない。板(株を買いたい人と売りたい人の売買意思を並べている場所)を読みながら株価の動きを読み取り、大口取引が株価を売買するタイミングを見極める必要がある。今自分が保有している銘柄の値動きがどのようにされていくのか、注意深く見ておきたい。
まとめ
個人投資家にとって大口取引や大株主や叶わない存在ではあるものの、売買のタイミングによっては当たる可能性も十分ある。先述したように、まずは大口取引の売買がある時に板を確認しながら株価の動きを読み取るよう意識していきたいところだ。いずれにしても、自分が今保有している銘柄や気になる銘柄の大株主を、証券会社や企業のホームページで事前に確認しておきたい。
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