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はじめに
株式投資において、失敗というものはつきものです。
しかし、その失敗が大きければ大きいほど自己資金がマイナスになるということは事実です。
この章では、失敗を最小限に抑えて成功の可能性を広げるためにはどうすれば良いのか、株式投資の素人が陥りやすい失敗を挙げながら、成功までの糸口を考察してみましょう。
株素人がやってしまいがちな失敗
手数料を考えない
株の素人がつい見落としてしまうのは、株式取引の手数料です。
株式取引には手数料が発生します。この取引手数料は売買の方法によっても証券会社によっても金額は違います。
たとえば、売買の方法は、
- 証券会社窓口で直接売買する
- (証券会社に講座を持っている場合)電話で取引を行う
- インターネットで取引を行う
などがあります。
1と2のサービスは店舗を持つ総合証券会社のサービスです。それに対して3は、店舗を持たないネット証券のサービスとなります。
全く株式取引を知らない初心者は、証券会社の人からアドバイスをもらえるという利点は大きいですし資産運用のアドバイスもしてくれます。
そのため、総合証券会社は人員も多くなってしまうし実店舗を持つ必要があるため、その分手数料が高くなってしまうのです。
一方、インターネット証券にはコールセンターなどの事業を行うオフィスが一つあれば営業を行うことが可能です。支店を持つ必要はありません。
そのため、インターネットでの取引手数料は、総合証券会社より割安となっているのです。
しかし、ネット証券といえど取引できる商品は充実しているし、顧客へのサポートも万全です。
今や高品質な情報は出回っていますし、証券会社のホームページなどでアナリストレポートやセミナーの情報も得ることが可能です。
自分の投資スタイルに合わない証券会社を選んでしまう
投資信託だけを買いたいなら、銀行や運用会社で口座を作れば良いのですが、株式取引をしたいなら証券会社に口座を開設する必要があります。
どの証券会社を選ぶかで株式投資での収益が変わってきます。前述した手数料の違いが顕著な例ですが、証券会社を選ぶ基準は手数料だけではありません。ここでは、証券会社を選ぶポイントをご紹介します。
証券会社では、株だけでも「国内株式」「海外株式」「単元未満株」などいろんな商品を取引できます。
しかし、どの証券会社でも同じ商品を扱っているわけではありません。
証券会社によっては外国株が購入できなかったり、国内株でも福岡証券取引所や札幌証券取引所の単独上場銘柄が購入できなかったりします。
例えば、SBI証券とマネックス証券の外国株の取り扱いについてだけ比べてみても、取り扱い国はSBI証券が9カ国・マネックス証券が2カ国、米国株取扱銘柄はSBI証券が1000銘柄以上・マネックス証券が3000銘柄以上といった差が見られます。
取引手数料を比較してみても各社の強味や戦略などが見えてきます。
10万 | 30万 | 50万 | 100万 | |
---|---|---|---|---|
GMOクリック証券 | 95円 | 260円 | 260円 | 470円 |
DMM株 | 86円 | 194円 | 194円 | 367円 |
松井証券 | 0円 (一日定額) |
324円 (一日定額) |
540円 (一日定額) |
1080円 (一日定額) |
※資金内で取引を行う現物取引の場合
分散投資をしない
分散投資とは、投資対象を多様化させることで、資産運用に伴う価格変動リスクを低減させて好リターンを目指す有効な方法です。
全ての資金を一つの金融機関に集中させると、運用がうまくいかなかった場合にマイナス影響が資産全体に及んでしまいます。しかし、値動きの異なる複数の資産に分散させれば、リスクを分散しながら安定的な収益を期待することができるのです。
例えば、ある投資家がほぼ同額づつ10銘柄に投資していました。
そのうち4銘柄が買値よりも値下がりしてしまったため、売却しようと考えています。売却後は、持っている10銘柄のうち値上がり率が高い2銘柄に追加投資を考えていました。
この判断は正しいのでしょうか?
また、このケースで心配なのは投資ウェイトの偏りです。
売却された4銘柄の資金が、値上がり率の高かった2銘柄への投資に向けられているので、これらの2銘柄には合わせて6割くらいの資金が投じられることになってしまっています。これでは、実質的に3〜4銘柄程度の分割投資にしかならないのです。
とかく素人投資家は、同じ業種の株や大手企業の株、ベンチャー企業の株など、自分の好みの属性を持った銘柄に大きく偏ってしまう傾向があります。
属する業種が共通であるなど、値動きの傾向が近い銘柄ではなく、できるだけ幅広い業種の銘柄を持つことを心掛けましょう。
株の素人から脱却するために!
株式投資の心構え
まず、株式投資を行う上で重要なのがメンタル面の問題です。
株式投資には、損失を最小限にとどめるために損失額の少ない段階で株を処分する損切りや、
利益を確定させるタイミングなど、素人メンタルでは失敗してしまう場合があります。
「負けたから次は勝たなければならない」
「もっと稼ぎたい」
と、いうような欲や焦りは禁物です。
このような状態はいわゆる「バイアス状態」といい、個人の先入観に基づいて、自分の都合のいい情報だけを集めて、それにより自身の先入観を補強してしまうのです。
そんな状態で株式投資を続けてしまうと、負け続けてしまう可能性が非常に高く大変危険です。
また、負けたら次は掛け金を増やすやり方はよくありません。
このようなやり方は「マーチンゲール法」と言われ、行き着く先は「破産」と言われています。ここは、負けたら次のトレードでは資金を減らす「逆マーチンゲール法」の手法をとるのが良いでしょう。
資産管理
株式投資に関する資産管理を徹底することも、株の素人から脱却するための重要課題です。
「株を始めるときの初期費用金額はいくらがいいのか」
「どういう基準で銘柄を選べばいいのか」
などといった初歩的な知識もない状態で、とりあえず株式投資に手を出してしまうのは危険です。
シンプルに最も重要視されていることは、「1回のトレードで出していい損失を小さく設定しコントロールする」という点です。
この損失を「許容リスク」といいます。この許容リスクは一般的に2%が限度だと言われているのです。
しかし、損失をコントロールしながら資産管理を徹底することは損切りが必要不可欠となります。これは、株の素人にはやはり難しいかもしれません。
そこで、素人にも損失をコントロールしやすいおすすめの手法をご紹介します。
波乗り投資法
波乗り投資法というものをご紹介しましょう。
波乗り投資法とは、以下の特徴を持った株の初心者ほど覚えてほしい投資方法です。
「株価の予想は一切しない」
「ロスカットは一切しない」
「チャートは見ない」
通常の株式投資では有り得ないと思われる投資方法ですが、実際にそれで利益を出している人が多くいらっしゃいます。
通常、株式投資では「何が上がるかを予想して買い、いつ下がるかを予想して売る」というケースがほとんどです。
そして、最終的に「これ以上下がったらまずい」という心理から底値で株を売ってしまい、いわゆる失敗損切りに至ってしまうのです。
実際に損切りが絶対に間違っているかというと、それぞれの投資法にもよるため、一概にそうとは言えません。
それでも、損切りは損失を確定させるという、ある意味非常に後ろ向きな決断なのです。
そういった損失を確定させる失敗損切りを絶対にさせない投資法が、この「波乗り投資法」です。
セミナー参加者にはもちろんメールマガジンでも配信しているので、是非、株の初心者であれば登録してその全容を把握していただくことをおすすめします。
まとめ
このように、株の素人が陥りがちな失敗と対策をまとめると、自ずと株式投資のやり方がわかってくると思います。
まずは、知識をつけないまま株式投資を行うことをさけ、本記事のようなポイントをつきながら「負けない」トレードを行うことが、株の素人から抜け出す突破口でしょう。
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