ずばり株で儲けることはできるのでしょうか?
株で億万長者になった人もいれば、大損して借金を抱えたという人のうわさもよく聞きます。一体どちらが真実なのでしょうか。
統計を取ると、個人投資家の8割は負けているというデータがあるようです。いったいなぜそのようなことになるのでしょうか。
株は儲かるのか?
正しい知識を身に付けると、「がっぽり稼ぐ」とかはないということがわかります。まれに、買った株が短期間で大きく値上がることがありますが、そういったまぐれ当たりがあるのが株式投資の面白いところでもあります。
ですが、大切なことは一獲千金を当てることよりも、継続して利益を上げることができるようになることです。
そのためには、正しい知識を身に付ける努力をすることが必要となります。
利益額ではなく、利率や利回りで考える
投資初心者の多くが陥りがちなのが、「○○万円」儲ける!という目標設定をするケースが多いということです。株で儲けるために、大切なことは「金額」ではなく「利率」で考えることです!
手元に資金が10万円しかないのに、短期間で100万円にしたいという目標を立てる人がいます。可能性は0ではないですが、かなり現実離れした数字にほかなりません。
ギャンブル的な投資で一獲千金狙いであれば話は別ですが、適切な利益目標を立てられるようにしましょう。
そのために必要なのが、「利益率で考える」ということです。
a社の株価が1ヵ月の間に1000円→1100円となった場合
100万円で1000株買ったかぶ男くんの利益は10万円ですが、10万円で100株買ったかぶ子さんの利益は1万円で、本人としては満足のいく結果とはいえないようです。
しかし、「利益率」で見た場合、同様に10%の利益を得ているのです。
株式で利益を得る方法
株式での利益には大きく分けて二つあります。1つずつ解説していきましょう。
1つ目の方法は、キャピタルゲインと呼ばれるものです。
株価は日々動いています。安い日もあれば高い日もあり、その変動に合わせてうまく売買することで、利益を上げることができます。買った価格「買値」と売った価格「売値」の差を利ザヤと呼び、株だけにとどまらず、商売の基本になるものです。
株式以外でも不動産などの売買で得た利益もキャピタルゲインの一種といえます。
では、具体的な数字で見てみましょう。
ここでは、前項で解説しました「利益率」と「利益額」の両方を見ていきたいと思います。
ある時点で1000円の株を100株買ったとします。それを1050円になったときに売却した場合を考えてみましょう。
(1050-1000)×100=5000円
1000円で買い
1050円で売り
数量は100株のため、5000円が利益となります。
これがキャピタルゲインです。
「利益額」は5000円
「利益率」は5%となります。
二つ目の利益は、インカムゲインと呼ばれるものです。
株式は保有していると、「配当金」を得ることができます。配当は簡単に言えば、利益の還元です。その企業が稼いだ利益の内、一部を株主に還付しているのです。(赤字の企業などは出さないこともあります)
このインカムゲインでも、利益率で考える必要があります。
例として、自動車会社AとBを比較して見ましょう。
A社の株価は6700円で、1株当たりの配当金が220円とします。
B社の株価は1000円で、1株当たりの配当金が57円とします。
どちらも100株保有しているとします。
「利益額」でみているとA社からもらえる配当金は220円×100株=22,000円です。B社は57円×100株=5,700円です。
利益額で考えた場合、A社株の方が儲かる計算です。
しかし、A社とB社では株価が異なります。つまり、同じ100株を買うのに必要なコストが異なるのです。
A株は100株買うのに6,700円×100株=670,000円必要です。一方で、B株を買うのに必要な金額は1,000円×100株=10万円です。
これを利益率で考えると、
A社は、22,000円÷670,000円×100=3.28%です。
B社は、5,700円÷100,000円×100=5.7%となります。
利益額で考えるとA社の方が大きいように感じますが、利益率ではB社の方が高いことがわかります。
相場は人間の心理で動く
ここからは株価と、人間の心理について考えていきましょう。
株価はどうやって動くのでしょうか。
簡単に言えば、株価は需要と供給のバランスで決まります。つまり、ある会社の株を買いたい人が多ければ、その会社の株は値上がりし、売りたい人が多ければ値下がりします。
もう少し詳細に言えば、このルールはだれもが知っていることですので、実際は「買いたい人が増えるだろう」という思惑で買われたり、「値下がりそうと思う人が多そうだ」という思惑で売られたりします。
言い換えるならば、株価は人間の心理で動くということです。
実際に投資するにあたって必要になるのは、資金管理です。
投資をしていく中で売って利益を得たり、残念ながら損切りしたりすることもあるでしょう。
もっともやってはいけないことは、再起不能になるほどの損失を被ることです。ありがちなことは、損をしてしまい、それを取り返そうとして過剰なリスクをとった結果大損してしまって、再起不能になる、ということがよく起きがちです。
そのような事態を回避するためには、資金管理が必須になってきます。
資金管理のやり方にはいろんなやり方があります。資金を3分割する方法や、5分割する方法があります。
資金を分割して投資をすることで、予想以上に下落したとしても、残りの資金でカバーすることが可能です。
そして、最も大事なことは、この決めたルールを徹底して守ることです。
まとめ
今回は、株式投資を始めるにあたって大切な考えをお伝えしてきました。
誰でもできることと誰でも成功することは全く異なり、正しい知識を身に付ける努力が必要です。
そのうえで、一獲千金のギャンブルのような投資をするのではなく、しっかりと資金管理をして安定して勝てるような状態を目指しましょう。
一番の敵は「自分」です。
少し儲けたり損したりすると、最初に決めた資金管理のルールを逸脱しがちです。欲をコントロールすることで、利益もコントロールできるようになります。
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