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はじめに
株式投資の知識をある程度身につけてくると、いかに効率良く利益を出すのかについて知りたいと思うのは当然の話です。
しかしいくらプロの投資家であるにせよ、長年の勘や経験だけを頼りに判断しているということはなく、株式投資をしている人間であれば必要な知識を総動員して判断しています。
そのうち株初心者でもある程度ピークを判断しやすいサインというものもありますし、そのサインの意味を理解して株価チャートが見られるようになれば逆張りに挑戦してみるのも一つの方法です。
そこで今回の記事では、株価のピークに関連するサインを理解して賢く投資する方法について解説します。
株価チャートを見る上で役立つサインをいくつか紹介するので、株価チャートのサインについてあまり知識がない場合にはぜひ参考にしてみてください。
1章:株価のピークに現れるサインの意味とは
この章ではまず株価のピークに現れるサインの意味について解説していきます。
自分の資金を使って株式投資をしていく以上は、安い銘柄を購入できたなら次はなるべく可能な範囲で高く売却していきたいものです。
逆張りの方法は次章で詳しく紹介するので、ここでは基本的なピーク時のサインについて確認しておきます。
1ー1 トリプルトップ
株価チャートの上昇トレンドにおいて三つの山と二つの谷を示す典型的なサインがあり、このサインのことをトリプルトップと呼びます。
また別の呼び方としては「三尊天井」というものもありますが、基本的に意味は同じです。
真ん中の山部分が他の二つよりもひときわ高くなるのが特徴的で、このサインが株価の高値付近で出た際には絶好の売りサインと言えるでしょう。
同じくピーク圏での特徴的なサインとしてダブルトップも紹介しますが、トリプルトップの方が滅多に出ないサインということもあり、より信頼性の高いサインであることが分かります。
理想は三つ目の山部分で売りに出すことですがほぼ不可能なため、下降トレンドに転換した後に最初の安値のネックラインを下抜けた時点で売りに出せれば上々です。
また同じトリプルトップのサインが見えている場合であっても、そのサインの大小によっては売りに出すべきかどうか迷うこともあるかもしれません。大きいものに関してはネックラインを下抜けた時点で売りに出せばいいですが、小さいものに関しては長期間にわたり株価が低迷している場合には売りに出すという判断でまず問題ありません。
1ー2 ダブルトップ
上記のトリプルトップよりもピーク圏でよく現れるサインとして、ダブルトップがあります。
これもまた名前の通り二つの山と一つの谷を形成するのですが、ダブルトップがピーク圏で現れるとその銘柄の株価は徐々に下降していく傾向があります。
トリプルトップでは真ん中の山が高くなるかどうかを見守らなければならずかつ滅多に現れないサインということで難易度は高いですが、このダブルトップではその銘柄に上昇トレンドに転換するだけの力がないことを示しており、初心者にとってはより分かりやすいサインと言えるでしょう。これについても安値のネックラインを下抜けた時点で売りサインと判断することができます。
どちらの場合についてもピーク圏でこのサインが現れた時点で、その銘柄の株価は下降トレンドに転換することが共通して言えます。
ピーク圏以外で現れても売りサインという判断は下せないので、これらのサインを観察する際には株価の位置も併せて確認しておくよう注意しましょう。
2章:利益の最大化を図るなら逆張りがおすすめ
前章では株価のピーク時だと判断するためのサインについて紹介しましたが、この章では利益をより多く出すために使える逆張りの知識について解説していきます。
株式投資の投資方法には主に順張りと逆張りの二種類があるのですが、知識もあまりない初心者のうちは順張りの方が手堅く利益を出しやすいと勧められます。
ただし株価チャートの読み方がある程度分かってきているのであれば、逆張りという方法で投資することによってさらに多くの利益を出すことが可能になります。
実践するかどうかはあなた次第ですが、利益の最大化を図るために使われる逆張りとはいったいどのようなものなのでしょうか。
2ー1 逆張りの概要
冒頭でも触れた通り、投資方法には順張りと逆張りとの二種類があります。
まず順張りとは株価が上昇トレンドに入った時点で買い注文を出すことを指しており、上昇トレンドに乗って購入するため株価の下がるリスクは回避しやすい一方で、購入単価が高くなるため利益も比較的少額になってしまうのが特徴的です。
それに対して逆張りでは株価の底値付近で買い注文を出すため、購入した時点よりも株価が下がるリスクが高いことが特徴的です。
また逆張りにおける底値圏の見極めについても特定のサインが存在するのですが、その具体的な内容については以下の通りです。
2ー2 トリプルボトム
トリプルトップをそのまま反転させた形状である別名「逆三尊」のトリプルボトムでは、三つの谷と二つの山が見られます。
真ん中の谷部分が一番安値であることはもちろんですが、トリプルボトムでは三つ目の谷が一つ目よりも浅い谷を形成しているかどうかも観察しておかなければなりません。
そしてネックラインを上抜けた時点で絶好の買いサインと判断することができます。
このトリプルボトムが底値圏で現れた際には高確率で上昇トレンドに転換するため、後述するダブルボトムよりも強いトレンド転換のサインとして知られています。
2ー3 ダブルボトム
トリプルボトムほどではないにせよトレンド転換のサインとして信頼できるのが、ダブルボトムと呼ばれるものです。
これは二つの谷と一つの山を示すのですが、ここでも二つ目の谷が一つ目の谷より浅いかどうかをきちんと確認する必要があります。
トリプルボトム同様にネックラインを上抜けた時点で買いサインを出すことにより、なるべく安値でその銘柄を購入することができます。
2ー4 逆張りのデメリット
逆張りは利益の最大化を図るのにうってつけである一方で、前述したように株価が購入時点より下回るリスクが高いです。
ただ上記のサインが底値圏で現れたかどうかを確認しておけばリスクを回避することもできますし、売り注文が殺到しているかどうかを併せて確認しておくことで買いサインを見つけやすくなります。それについては次章で簡単にですが紹介します。
3章:その他の注意点とは
ここまで株価のピークを利用しての投資方法について紹介しましたが、この章では最後にその他の注意点について解説していきます。
株価のピークを知ることで利益を出しやすいことは何となく理解してもらえたかと思いますが、サインを見分けることはそれほど簡単ではありません。
たとえプロの投資家であろうと自分の読み通りに投資が100%成功することはほぼありません。
株式投資における姿勢が初心者とではかなり違うのですが、それはどのような部分で違ってくるのでしょうか。
3ー1 勝とうと欲張りすぎない
株初心者ほど利益をなるべく多く出したいと欲張る傾向がありますが、勝とうと欲張りすぎるのも考えものです。
例えばトリプルトップやダブルトップのネックラインを下抜けた時点で売りサインと判断できることは前述しましたが、仮により多くの利益を出したいと考え、ネックラインを下回る以前に売り注文をするとどうなるでしょうか。
読み通りにトリプルトップやダブルトップのサインが現れれば嬉しい限りですが、株価チャートの動きが予想に反して横ばいになったり上昇し続けてしまったら、非常にもったいない話です。
勝とうと欲張りすぎた結果としてサインを見誤り、結局は自ら利益を少なくしてしまっては元も子もありません。
初心者のうちは利益額を多く出すことばかり意識せず、まずは基本的なサインの意味を理解してそのサインが現れたことを確認してから売りや買い注文を出すようにするといいでしょう。
3ー2 ロスカットは迅速に
これは特に逆張りの際に言えることですが、逆張りではハイリスクハイリターンであるため自分の読みとは違い株価が底値からさらに下落した場合には、迷わずロスカットするようにしましょう。
株初心者の中には「いつか株価が持ち上がるかもしれない」と期待して含み損があると分かっていてなお銘柄を保有し続ける人もいますが、実際に株価が持ち上がるのがいつの話になるかは誰にも分かりません。
もしかしたら一週間後かもしれませんが、数年後ということだって十分考えられます。
含み損をそのままにしておけば損失にはならずに済みますが、放置したままではその銘柄についての資金は凍結されるだけでなく、割安の銘柄を見つけた際に購入できないという可能性さえあるでしょう。
3ー3 売りが殺到するポイントを見極める
逆張りをする上で特に難しいのが底値圏の見極めと言えますが、売り注文が殺到しているかどうかを見ることで逆張りをしてその銘柄を購入すべきかどうか判断しやすくなります。
「RSI」という株価チャート下に表示させる指標を使えば、株の売られすぎを見抜きやすく買い注文を出すべきか検討しやすくなります。
また株価チャートに沿わせるように表示させる「ボリンジャーバンド」という指標を使えば、一番下のラインにかかった時点で売られすぎと判断できるため逆張りでその銘柄を利用しやすくなります。
その他にも株価チャートを見る上では役に立つ指標がいくつかありますが、自分が見やすい指標がすでにある場合にはそれを使い続ける方がより効率的と言えます。
まとめ
株初心者とプロの投資家とでは株価チャートの見るポイントも違えば、売買する際の姿勢もずいぶんと違います。
株初心者ほど利益を最大限に出すことを重視する一方で、プロの投資家は損失を最小限に留めることを重視します。
株式投資では損小利大の精神を持てるかどうかが重要になるため、今回は利益を出しやすい方法について着目しましたがあまり固執しすぎないように注意しましょう。
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