株の配当金だけで生活!本当に可能かどうか徹底検証

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始めに

 

株でお金を稼ぐ理由は人によって様々ですが、生活費の足しにしたいと考える人ももちろんいるでしょう。少子高齢化が進み老後の生活を保障してくれる財源の確保も危ぶまれる現状では、老後の生活費を捻出するための資産運用についても早期から検討しておく必要があります。

本記事では配当金のみで生活することが本当に可能なのかどうか、実際にかかる金額面も踏まえて解説していきます。

 

 

1章 株で利益を出す仕組み

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この章では株の配当金へと話題を移す前に、まずは株の運用によって得られる利益の種類について説明します。

 

 

株での短期的な利益の出し方

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株の短期的な利益の出し方として狙えるものにキャピタル・ゲインがあります。

一般的には株を安く買って高く売ることで売買時の差額分から利益を生み出す方法ですが、これに対して全く逆の方法で利益を生み出すのが空売りです。この空売りでは株を高く売って安く買い戻すことにより利益を出しますが、この方法をとるには信用取引が必須となります。いずれの売買益を狙うにせよ、株価の変動幅が大きければ大きいほど利益を出しやすい仕組みであることに変わりありません。

 

 

株での長期的な利益の出し方

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これに対して株を長く保有することで利益を出すのがインカム・ゲインです。インカム・ゲインの具体例としては、配当金や株主優待が挙げられます。そのため配当金で利益を出すことを想定すると、狙うべきは長期投資によるインカム・ゲインと言えるでしょう。

 

 

株の配当金で利益を出すためには

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株の配当金によって利益を出すためには、高配当銘柄を探し当てることが不可欠となります。また配当金目当てで長期投資を行うことになるため、相応の元手が必要なことは言うまでもありません。次章では配当金で生活を立てられるかどうかを、具体的な数値も交えつつ検討していきます。

 

 

 

2章 株の配当金で生活するためには

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この章では株の配当金で生活費を補うために、具体的に必要となる金額を考えながら考察していきます。

資産運用による不労所得のみで生活できるようになれば早期退職も夢ではありませんし、生活費捻出のために日々懸命に働く必要もなくなります。そんな生活を叶えるためには、実際にどれぐらいの元手が必要となるのでしょうか。

 

 

株の配当金とは

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そもそも株の運用によってもらえる配当金とは、どのような意味で用いられるのでしょうか。「会計用語キーワード辞典」から引用すると、以下のようになります。

 

「会社から株主へお金を分配することを配当金といいます。配当金には、確定決算により支払う期末配当と、期の中間で支払う中間配当があります。配当には普通配当の他に特別配当や記念配当があります。また、企業は商法で定められている配当可能限度額の枠の中でしかお金を支払うことができません。株主は配当金に対して強い関心を持っています。そんな配当金の水準を測る水準には、配当性向と配当利回りとがあります。」

 

この説明文で出てくる配当金を測る指標ともいうべき専門用語については、以下の通りです。

 

・配当性向

その期に上げた利益について、株主へと何パーセントの割合で還元するかを示す指標となります。計算式としては以下の通りです。

 

配当性向=配当金支払額÷当期純利益(税抜き後の利益を指す)×100

 

また1株単位で計算する場合でも同様の考え方に基づくため、以下のような計算式となります。

 

配当性向=1株あたり配当金額÷1株あたり当期純利益×100

 

一般的に配当性向は成長途上にある企業であればあるほど利益を投資金として利用するため、数値として低くなりやすい傾向にあります。またある程度成熟した企業であれば投資をそれほど必要としない場合もあり、高い配当性向を期待してしまいがちです。しかし平均的な配当性向は20〜30%であることが多く、中には利益の全てを成長へと費やす目的であえて無配の形をとる企業もあります。

 

・配当利回り

購入した株に対して1年間でどれだけの配当金を受け取れるかを示す指標となります。計算式としては以下の通りです。

 

配当利回り=1株あたり年間配当金額÷1株購入価格×100

 

たとえ配当金額が同じ企業同士であったとしても、株価の高さに反比例して配当利回りは安くなる傾向にあります。ただし配当利回りが外国に比べて低く設定されがちな日本では、株価の値上がりによって利益を生み出すキャピタル・ゲインを重視する投資家が多くなります。また配当利回りには企業の収益性を数値化する側面もありますが、前述した場合においては指標としての価値をあまり見出せないことに注意しなくてはなりません。

 

配当金が高いからといって必ずしも良い銘柄とは限りませんので、高配当銘柄を見つけてもすぐに購入せず、企業分析をじっくりと行う必要があります。

 

 

株の配当金で生活するためには

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仮に業績の伸び率が良い銘柄を見つけた場合、どの程度の資本金を投資していけば配当金による生活を維持できるものなのでしょうか。今回は配当利回り3%の高配当銘柄に投資すると仮定して、配当金額の年収に応じて必要な投資額をそれぞれ見ていきましょう。

 

①年収288万円を見込む場合

日本における夫婦が必要とする月々の平均生活費が24万円のため、最低ラインとして年収288万円を稼ぎたいと仮定します。元出から税金を控除すると配当利回りは2.4%まで下がるため、年収288万円を稼ぐには投資金額1.2億円が必須となります。

 

②年収360万円を見込む場合

①の条件より金銭的にゆとりのある生活を送ろうと思えば、毎月30万円は欲しいところです。控除後の配当利回りが2.4%に下がることは同様ですのでそこから投資金額を割り出すと、年収360万円を稼ぎたければ1.5億円の投資金が必須となります。

 

③年収480万円を見込む場合

さらにゆとりのある生活を望むとして、月々40万円の収入を得るにはさらなる投資金を用意しなければなりません。控除後の配当利回りが2.4%の場合ですと、年収480万円を稼ごうと思えば2億円の元手が必須となります。

 

金銭的にゆとりのある生活を送ろうと考えた場合、元手である投資金の積立が億単位で必須となることがお分かりいただけたでしょうか。

ただこれはあくまで生活費を支えるだけの年収の計算となりますので、預貯金のことまで考慮すると元手に加えてさらなる金額が必要となることは言うまでもありません。

 

 

株の配当金のみで生活することは可能か

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配当金のみで生活を維持することはかなりハードルの高い試みではありますが、以下の条件に合致する銘柄であれば配当金のみでの生活を送れる可能性が高くなります。

 

①過去10年程度において連続的に増配している銘柄を探す

②PER20倍以上の割高な銘柄には手を出さない

③新興企業の銘柄であれば、配当利回り3%以上のものを購入する

④年々業績を伸ばしているか確認する

⑤PBRが低い割安株を狙う

⑥自己資本比率が高く、財務状況が良い

 

自己資本比率

企業が持つ総資産において自社負担の資本金の割合を示すもので、企業としての安定性を測るための指標となります。計算式としては以下のようになります。

 

自己資本比率=(自己資本÷総資本)×100

 

数値的には50〜80%のラインにある企業が、財務体制の整った優良企業であるという判断を一般的に下されます。

 

また高配当銘柄につきまとうリスクにも注意する必要があります。高配当銘柄を購入する際の注意点としては、以下の通りです。

 

①分散投資する

→一社だけに集中投資してしまうと、その企業が減配や無配を決めた時に自身の手元に戻る利益がなくなることも視野に入れておく必要があります。株の配当金で生活を立てることを考えた場合、複数社に対して投資することで上記のリスクへと対応することが不可欠です。分散投資の方法については、投資する業界自体を分散することで業界全体で業績が低迷した際に痛手を被りにくくなります。

 

②業績の推移を確認する

→過去5年間程度の業績だけに限らず、同じく過去5年間のROAやROE、自己資本比率などをきちんと確認する必要があります。

 

・ROA

日本語では「総資本利益率」とも呼び変えられ、企業自体の総資産を活用してどれだけの利益を上げているかを測る指標となります。計算式としては以下のようになります。

 

ROA=当期純利益÷総資産×100

 

・ROE

日本語では「自己資本利益率」とも呼び変えられ、株主資本によってどれだけの利益を上げているかを測る指標となります。計算式としては以下のようになります。

 

ROE=当期純利益÷総資産×100

 

ROAとROEともに計算式自体が酷似していますが、当てはめるものが総資産か株主資本かで若干異なります。ただし一点だけ注意点があり、それはROAには株主資本とともに企業としての負債額も含まれているということです。現時点で株式上場している企業であっても、負債を抱えながら経営している企業ももちろんあるため、負債を抱えていることが一概に悪いわけではありません。

それでもROAを利用して企業の価値を測る際には、負債を抱えすぎていないかどうか常に確認する必要があります。具体的に言えばROAが高い割にROEの数値が極端に低い企業への投資は見送る方が無難でしょう。

 

以上のことから高配当銘柄への分散投資を行う際には、多角的な視点による企業分析が必須であることを肝に銘じましょう。

 

 

まとめ

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配当金のみで生活を立てるためには、企業分析を正確に行えるか、各業界の特徴や強みを把握しているかがカギを握ります。

景気のあおりを受けにくい医療系や食品系企業を投資先に選べば手堅いでしょうし、対して景気を反映しやすい資源関連系や金融系であれば下落のリスクもある反面、好景気における増配を見込みやすいメリットが大きいと言えます。もしくは投資する業界を複数使い分けることで、減配や無配のリスク回避に役立てることも可能です。

 

配当金によって生活を立てることを思い描くなら、業界全体の特色も踏まえつつ投資先をじっくり検討することをおすすめします。


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