こんにちは!今回は、「上がる株」とは何かについて具体的に書いていきます。
こんにちは、株アカデミーで講師をしております小野寺です。
今日は株を取り組んで見たい初心者の方よりもやや応用寄りのお話をさせていただきます。
初心者の方でしたらぜひ下記のコラムの方を確認してみてください。
上がる株の見分け方
「上がる株を買う」これが株式取引を行い資産を増やす上での基本であり大前提でもあるが、
これからどの業界の株価が上がるのか(または下がるのか)、
どのような企業の株があがるのかを予想することは、
取引経験を十二分に積んだ熟練の投資家でもなかなか簡単にできるものではない。
ですが、株式投資を行う上で、上がる株を見つけることができないということはすなわち、
株式取引をギャンブルたらしめてしまうことと同義である。
逆に言えば、経験を積み、一定の法則やチャート分析の方法などを正しく理解することができれば、株のギャンブル性は限りなく低くなることだと思う。
今回は、株式取引初心者〜中級者の方に向けて、株式取引における上がる株の予想の仕方を「中長期取引」と「短期取引」という二つの面から解説していきたいと思う。
しかしここで注意していただきたいのは、
上がる株式銘柄というもののある程度は、チャートを分析したり、情報を集めたりすることで、予想することができる。
しかし、予想はどこまでいっても予想。
全く予想しない株式取引が、50:50で上がるか下がるかにかけるギャンブルだとしたら、
それを70:30程度まで利益を上げられる可能性を高めていく工程が”分析などを使った予想”であるということを理解しておいてほしい。
どんなに優秀な人が、どんなに時間と労力をかけて予想したとしても、100%予想を的中させることは不可能である、ということは覚えておいてほしい。
上がる株ってどんな株
上がる株を見つけたい。これは、株式取引の初心者から上級者まで、株式取引を行う人であれば、誰しも日々知恵を絞って考えている一大テーマである。
世界初の株式会社が東インド会社が、1602年にオランダにて設立され手から約400年。証券取引場の開設や、株式証券の電子化など、株式の取引を取り巻く環境は日々変化しているものの、株式取引の基本は変わらず、長い歴史の中で数多くの投資家が株式市場に参入し、挑戦を続ける中で、数多くの取引手法や、一定の法則といった研鑽が積まれてきているのである。
株の神様と揶揄されるウォーレン・バフェット氏の言葉を借りるのであれば、
『投資は力仕事ではない。人一倍、読み、考えなくてはいけない。』
という言葉があり、彼等のノウハウを知ることが株式取引で利益を上げるための近道であるということは間違いない。
この記事では長い歴史の中で、編み出されてきた法則や取引手法の一部を簡単にではあるが解説させていただく。
上がる株の見つけ方〈中長期にかけての取引の場合〉
上がる株の見つけ方
どの株を買うのかの選択が、株式取引のすべてと言っても過言ではないが、
その選択を後押しするテクニックが、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析である。
最初に、大まかにそれ等を分類させていただくと、ファンダメンタルズ分析は、比較的中長期を前提にした株式取引の分析方法で、テクニカル分析は、比較的短期の株式取引に向いているものである。
その理由を含めて、下記でそれぞれ、詳しく解説させていただくので、是非参考にしてほしい。
上がる株の見つけ方-ファンダメンタルズ分析-
ファンダメンタルズ分析は、株式企業の財務状況や業績といったデータを元にして、企業の本質的な価値を分析する方法であり、会社の価値に対して株価が割安か、今後の成長が見込めるかを推測し、割安や成長が期待できる場合には株を買う、というものである。
ファンダメンタルズ分析の基本的な考え方は、企業価値に対して、株価が割安な企業や、事業の成長が見込まれる企業は、将来的に株価が企業価値に見合うまで上昇する。というものである。
つまり、企業の価値を様々なデータや知見を元に判断し、現在の株価がその価値よりも下回っていれば買い、そして株価が企業価値のそれに見合う価格になった際に売るというものである。
ここで注意しておきたいのは、企業価値が高い会社を探せばいいというわけでは無い。ということである。
トヨタ自動車や、三菱商事などの大手企業は、企業価値としては非常に高いが、それに見合った評価(=株価)を、すでに株式市場の中で獲得しているため、今の段階では(新商品や革新的な技術開発などがあれば話は変わるが)大きく株価が上昇するとは考えにくい。
ファンダメンタルズ分析とは、これから株価の上がる企業を探す分析方法であり、既に株価の上がった(見合った評価を得た)企業を見つければいいというわけでは無い、ということは覚えておこう。
では、具体的な解説に移る、
上がる株の見つけ方-企業価値の見方
企業価値とは、革新的なビジネスモデルや業界そのものの注目度などが上げられるが、代表的なものとしては、安定性、成長性、収益性が上げられることが多い。
これ等の要素を、いろいろな指標を使いながら分析していく手法がファンダメンタル分析である。
下記は、ファンダメンタル分析に用いられる主な要素である。
⑴安定性;自己資本比率
・流動比率
・手元流動性
・キャッシュフロー など
⑵成長性
・EPSの経年劣化
・キャッシュフロー など
⑶収益性:売上高比率
:ROE
:ROA など
これ等は、安定性、成長性、収益性の各々を判断する際指標となる項目であるが、それぞれの解説を行うのは、そのほかの経済・経営サイトに一任するとして、この場では、近年特に重要視されているEPSとROEについて簡単に説明する。
上がる株を見るための指標-EPS-
まずEPSは1株あたりどれだけの利益が出ているかを示す指標であり、順調にEPSが増えている企業は、安定的に収益をあげ、しかも成長中の企業なので、投資先として10分位検討することが可能である。
上がる株を見るための指標-ROE-
次に、ROEは、株主のお金を使って利益をあげる効率を示し、ROEが高い企業は、効率的な経営ができていると判断されるのである。
要するに、自分が投資を検討している企業がどれだけ、利益を上げる力を持っているかを見極める指標である。
高ROE銘柄は特に海外投資家からの人気が高く、株価が上昇しやすいと言われているため、ここも注力して確認しておくと良いだろう。
EPSやROEは、その企業の持つ価値を判断するための材料である。
そのため、その企業の価値に対して、現在の株価が割安なのか、否かを判断することが必要となることは、感の良い方はお気づきだと思う。
上がる株を見るための指標-期待値を図る-
株価の割安感(これから上がる期待値)を図る指標としては、下記のようなものがある。
⑴PBR:企業が持つ資本に対して、株価が割安かどうかを判断する指標
⑵PER:企業の収益に対して、株価が割安か判断するもの。
⑶PCFR:PERを補完する指標
⑷理論株価:企業の価値に、予想される利益を足したり、市場での人気を加味することで株価の理論値を推測するものである。
PBRとPERは、多くの投資家が利用している数値であるので単語だけでも覚えておくと良い。
しかしPBRやPERは、株価が下落すると低くなる(良い数値=株価が下がり、割安になっている兆候)ことに注意してください。
低PBRや低PERの銘柄を見つけたら、下落していないかを確認し、下落していたら、その理由を調べよう。
これといった理由もなく、企業価値の高い企業の株価が下落していたら、
これから上がる株を買うチャンスと判断することができるのである
ROEやPBRなど、株式取引初心者の方や経済学・経営学に免疫のない方が株式取引を始める際に
まず大きな関門となるのが、こういった専門用語の多さである。
(実は、こういった専門用語や分析を必要としない手法もあるのだが……)
ファンダメンタルズ分析に関しては、上記のような短文では語りつくせるほど、簡単なものでは無い。
ここでは、上がる株を見つける方法論の一つとして、そのような方法があるということを、
イメージとして覚えておいてくれれば十分である。
上がる株の見つけ方〈短期の取引の場合〉
上がる株(短期取引向き)の分析-テクニカル分析-
上がる株の見分け流方法として、ファンダメンタルズ分析と並んでよく取り上げられるのが、こちらのテクニカル分析である。
景気や業績によって、企業価値を判断することから、中長期的な株式取引に向いているファンダメンタルズ分析と比べデイトレードなどの短期取引を中心に行なっているトレーダーに好まれている傾向にある。
テクニカル分析をわかりやすい言葉で説明するのであれば、
『株式を売買する最適なタイミングを探す分析』となる。
デイトレードについては下記記事を参照
株価は長期的に見れば、その企業の業績に一致していきますが、短期的に見れば、業績とは全く関係なく動く、ここが短期取引で上がる株を見つける際の最大のポイントである。
その株価の上がるタイミング、下がるタイミングを見つける方法は、大きく分けて2つの方法がある。
1つはチャートパターンから分析する方法、もう1つはテクニカル指標から分析する方法である。
上がる株(短期取引向き)の分析-チャートパターン-
株式取引初心者の方でも、少しでも株価を勉強したことのある方であればチャートを見た経験があると思う。
株式市場の値動きに合わせて、上がり下がりを不規則に繰り返しているグラフであるが、その相場は意外にも、同じようなパターンを繰り返したり、このパターンで動いた後は株価が上がる、などという法則が多数存在するのである。
もちろん全てがパターン通りに、上がり下がりするわけではない、その前提の上で、パターン通りに動く確率の高い行動の回数を重ねることが重要となるのである。
チャートパターンは、ローソクチャートと移動平均線を参考にして、上がるタイミングと下がるタイミングを見極める方法であり、チャートが移動平均線に近づいてきたら買い、または売り、チャートが移動平均線とクロスしたら買いまたは売りなどのように判断していくのである。
次にテクニカル指標は、過去の値動きや、ローソクチャートを元に作成されたもので、さらに売買のタイミングをわかりやすくしたチャートがテクニカル指標だと考えてくれて良い。
下記で、有名なチャートパターンとテクニカル指標をいくつかご紹介するので、これから勉強を進める上での取っ掛かりにしてみると良いだろう。
上がる株(短期取引向き)の分析-グランビルの法則-
上がる株見分ける方法は、株式取引の歴史の中で多くの投資家たちによって積み重ねられてきた、ノウハウの集積したものと言っても過言ではない。
上がる株(または下がる株)を、過去のチャートの動きのパターンと照らし合わせて予想するテクニカル分析は、その最たるものである。
有名なテクニカル分析の手法の一つとして、と言うものがある。
アメリカ合衆国の有名な投資家であるジョセフ・E・グランビルが考案した手法であり、なんと1960年に書かれた相場についての著書の中で記されていこう、現代においても重要視されている取引手法である。
では、このグランビルの法則はどのようにして、上がる株を見つけ出すのだろうか?
グランブルの法則では、移動平均線を分析に使用する。
移動平均線とは、テクニカル指標の中でも最も有名なツールであり、移動平均線は、一定期間の終値を足した値をその期間で割った平均値のことを指す。
上がる株塗装でない株式を見分けるためによく使われるのは、日ベースのチャートであれば、「5,10,25,75,200」の期間がよく使われている。
グランビルが、「グランビルの法則」の中で唱えた手法とは、この移動平均線を使って取引を行う際には、8つの売買ポイントがある。と言うことである。
この8つの売買ポイントは、買いポイントが4つ、売りポイント4つの計8つの法則からなり、それぞれマーケットの値動きと移動平均線の動き方で買い場と売り場を探す手がかりとなっているのである。
青=買い 赤=買
この記事で、それぞれについて細かく解説することは控えさせていただくが、
「買いの法則」と「売りの法則」を一つづつ取り上げるので、そのほかの6法則も時間のあるときに確認してみると良いであろう。
グランビルの法則⑴買いの法則
移動平均線が下落後、横ばいになるか上昇しつつある局面で、ローソク足(価格)が移動平均線を下から上へとクロスする。(所謂、ゴールデンクロス!)
主に、相場がある程度下落をした後に、しばらく時間が経過するか下落した後に急反発が見られて相場が反転する際に見られる
グランビルの法則⑵売りの法則
移動平均線が上昇後、横ばいになるか下落しつつある局面で、ローソク足(株価)が移動平均線を上から下にクロス。上昇トレンドが終了して下降トレンドへと変わる初動を示す非常に重要な売買ポイントとなる。このポイントは移動平均線を使わない取引をされる方にも必ず覚えておいて頂きたいポイントである
上がる株(短期取引向き)の分析MACD(マックディー)
MACDは、Moving Average Convergence and Divergenceの略称であり
別名を移動平均収束発散法と言う、みるからに頭が痛くなりそうな名前をしているのだが、実は株式取引初心者の方にも、簡単に実践できる手法である。
MACDでは、株の上がり下がりを判断する材料として、 MACDとシグナルという二つの線を使うのだが、サインとしては、
・MACDがシグナルを下から突き抜けたら(ゴールデンクロスしたら)買い、
・MACDがシグナルを上から突き抜けたら(デッドクロスしたら)売り、
この2点のみである。
下記はこれのわかりやすい例なので、確認してみてほしい、グラフ下部にあるのがMACDとシグナルのグラフ、上部が実際のローソクチャートである。
これをみていただければ、上記の2点のサインに沿って株価が上下していることがわかるだろう。
おすすめの株についてはこちらにコラムがあるので参考にしてほしい。
必見!予想も分析もしない投資スタイル!?
上がる株の見分け方として、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析を用いて株価の変動を予想するという手法をいくつかご紹介してきた。
用いた例では、わかりやすさを重要視したため、記されてはいないが、最初にも記した通り、予想はあくまで予想であるということは、覚えておいてほしい。
ご紹介した株式取引の手法は、取引での勝率を上げるためのものであり、
100%予想を当て続けるというのは、どんな人でも不可能なのである。
上がる株に左右されない?波乗り投資法とは?
ここで、一つ面白い株式の取引手法をご紹介しておきたいと思う。
株アカデミーという企業が、推奨している「波乗り投資法」という投資手法なのだが、この方法は予想を一切しない方法として有名な手法である。
波乗り投資法は、
予想を当てて大きく一攫千金を狙うような取引スタイルではなく、
売り買いのポジションをバランスよく配置することで、
株価が上がった時も下がった時も利益確定をできるようにすることで、株を長く続けていくのに適した手法だ。
ここでその全てをご紹介することは残念あがらできないが、
予想を必要としないため、専門用語や経済経営の勉強をしなくても、簡単に取り組むことのできる手法なのは間違いない。
興味のある方は、一度、株アカデミーにお問い合わせしてみてはいかがだろうか?
この記事へのコメントはありません。