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デイトレードは主婦でもできる?
デイトレードとは
そもそもデイトレードとはなんなのでしょうか。
名前ばかりが先行しているこの言葉、実際の本質を知っている方は多くないと思われます。
デイトレードとは、株やFX等の取引において、
「購入した銘柄をその日のうちに全て売却、また、売った銘柄をもう一度買い戻す等して、一日の中で完結した取引を行う」
といったものになります。
通常、株式においては中長期的な取引を念頭に置いた投資を行う場合がほとんどです。
しかし、デイトレードという取引方法を用いることで、非常に短時間で目に見えた成果を出すことが出来ます。
また、株式の取引時間外に発生した外的要因による株価の変動、主に下落の影響による予測不可能な値動きの心配もありません。
デイトレードに限らず、株式投資には正しい知識とノウハウが必要なのは言うまでもありません。
ここからは、デイトレードにおいて実際にどのような作業が必要で、また、どのようなリスクを持っているのかを解説したいと思います。
デイトレードに必要な時間と主婦の時間
デイトレードはその日のうちに全ての株式売買を終了させ利益を出す取引方法です。
そういったことから、非常に短時間での取引を多くこなす必要があります。
ここでいう短時間とは本当に一分一秒単位の短時間になりますので、株を自分が保有している間は常に株価を監視している必要があります。
しかし、一日単位での超短時間での取引がメインになり翌日に取引を持ち込まないという特性上、「毎日やり続けなければならない」といったわけではありません。
時間がある日だけデイトレードに挑む、といったことも可能ですし、一日単位の取引を例えば3時間だけといった区切り方をしての取引方法をしている主婦のデイトレーダーもいらっしゃいます。
デイトレードのリスクとデメリット
デイトレードには普通の株式取引にはないデメリットが存在します。
まずは、当日のみで取引を完結させるため、取引時間外に良いニュースが出た場合の株価上昇による恩恵を受けられない。
といったものがあります。
これはどういうことかというと、株式の取引は一般的に購入した株の銘柄を中長期的な値段の変動から利益を得るものです。
なので、営業時間外にその企業にとって良いニュースが出た場合、翌日の株価の上昇の恩恵を受けることが出来ます。
また、一日で何件もの売買を行うため、売買手数料が通常の取引とは比べ物にならないほどにかかってしまいます。
また、デイトレードを行う場合、株を売るまでは常に値動きを見張っている必要があります。
これは、株の値動きを見ての利益確定や、また損切り等の素早い判断・決断が必要になるためです。
デイトレードは簡単?
広告等で謳われている「一日数分で簡単に稼ぐ!」といった内容。
ここまで読んでいただいた方ならお分かりかと思いますが、一切そんなことはありません。
デイトレードに必要なものはいくつもあります。
それなりのパソコン。
日中の時間。
取引している最中の集中力。
まとまった資金。
感情的にならず、損するリスクを背負う覚悟。
デイトレードで損をしないために必要な情報。
その情報を仕入れ続ける根気。
情報を精査する力。
デイトレードと主婦の相性は?
デイトレードがいかに大変かということをここまで長々と書いてはきましたが、主婦の方が向いているというのもあながち間違いではありません。
というのも、通常のサラリーマンであれば日中の取引時間内は業務時間内で、デイトレードに取り組んでいる暇はまずないからです。
その点、先程あげた必要な条件をこなす上で一番難しい条件と考えられる「時間」というハードルを越えられるのは、日中自宅にいる主婦であるというのは、間違いないでしょう。
では、そのような主婦のデイトレーダーの方々の体験例をご紹介します。
主婦によるデイトレ~成功編
【デイトレ主婦のブログ】:http://tradersmind.biz/
たとえばこのサイトの管理者の主婦の方はしっかりと継続した利益を作っています。
ある程度記事を読んでみると、
朝、ご主人を送り出し
↓
その後取引開始時間までの時間である程度の情報収集を行う
↓
取引開始時間になったらデイトレードに臨む
といった生活をしているようです。
そして、しっかりと利益を出すまでに2年以上の歳月を要したと言っています。
さらに、デイトレードは一つの技術であり、簡単に習得できるものではないとも言っています。
主婦によるデイトレード~蛮勇編
こちらの記事は、デイトレを始めたいと言い出した妻を持つ夫からの質問です。
『家計が苦しいのでパートでいいから働いてもらいと思っているのですが、妻曰く「パート代くらいならデイトレで稼げる」』
と言い出したそうです。
さらに、この奥様は株の経験はないとのこと。
最終的にこの夫は、妻にデイトレードの挑戦をやめさせたいとのことでこの質問を出しています。
頭ごなしに否定するのは良くないですが、奥様にも旦那様にも株の知識がないにも関わらず、デイトレードを始めたいと言い出したら、、、
確かに成功するヴィジョンは難しいかもしれません。
主婦であるということは夫が基本的に収入を得ていると考えられます。
結婚されているということは、もちろんそのお給料は共有財産になります。
これを読んでいる主婦の方、またはパートナーがいらっしゃる方はそのあたり重々承知の程よろしくお願いします。
ちなみに、この質問に対する返答では、実際に主婦の方でデイトレードに挑戦された方の回答もありました。
『私も仕事を辞め専業主婦になった頃、デイトレ試してみましたが、
・・・はっきり言って無理です!
仕事をしていた頃は、数ヶ月ホールドをいくつか行って20万ほど増えましたが、デイトレ2ヶ月やったところ増えた金額は数万円でした。
はっきり言って、普通に働いたほうが楽だし儲かるって思いましたよ。
それから奥様は日経平均の流れくらい分かってますか?
おととし、去年は上がり調子だったので株で儲けた人も多々いると思いますが、今年は恐らく足踏み状態or下りに向かうと思います。
まあ、働きたくないが故の言い訳をしてるんでしょうけど、今は止めといた方が無難でしょうね。』
株で利益を上げられていた人でも、デイトレードで大きな利益は上げられなかったようです。
主婦によるデイトレ~子持ち編
このYahoo知恵袋での質問は、赤ちゃんのいる主婦からの質問です。
やはり、始めたい理由は家計の足しになればという動機ですね。
この方も恐らく、育児の傍らである程度できる副業のようなものを探していたのだと思います。
そこで出会ったのがデイトレードだったのでしょう。
ただ、この方は自分が初心者であるということを理解しており、専門用語が出ている以上ある程度調べたのち質問したものと思われます。
そして、この質問に対する回答では
『家計の足しに…と思って始めると、逆に首を絞めることになりかねませんよ。
デイトレードはその瞬間瞬間が勝負ですので、どうしようどうしようなんて迷ってられないわけで。本番は練習ではないんです。
しかも育児をしながらとなると、勉強や取引の時間にも相当の限りがありますし。
保育園に預け始めて、少し余裕ができてからの方が良いと思います。』
と、あります。
さらに厳しいコメントがついており、これがベストアンサーになっています。
『乳幼児のいるこれまで株式取引経験のない主婦が30万円を元手にデイトレですか。
正直言ってオススメ出来ませんね。
~中略~
初心者の為にやすやすとお金を差し出してくれる人は株式市場にはあまりいません。そういう人はいずれ資金を失って市場から強制退場になるからです。ですから誰かがデイトレで儲け続ける為には常に新たな何も知らない初心者がやって来てお金を投げ出してくれることが必要です。また売買手数料で儲けている証券会社も常に新たな参加者を必要としています。証券会社も初心者の殆どは失敗してお金を失うのを分かっているのですが頻繁に売買を繰り返して手数料を沢山払ってくれるデイトレーダーは最も歓迎したいお得意さんだからです。
ですから証券会社などは新たにデイトレを始める人の殆どが失敗して財産を失うのを重々知っていながらデイトレーダーが喜びそうなツールなどを用意したり、本屋に行けば沢山並んでいる「誰でも、簡単に、少ない資金で、努力せずに、大儲け」といったタイトルのインチキな本を出したりしてデイトレは儲かるといった幻想を作り出そうとしているのです。テレビの株式関係の番組でも証券会社などがスポンサーになっていることが多いので基本的に儲かった話しばかり優先的に取り上げられることになります。
~中略~
これでも努力してみたいと思うなら本は自分で出来るだけ大きな本屋に行って自分で探して下さい。』
ある程度省略して引用しましたが、非常に長文で的を射たことを書いています。
例えば、証券会社の件ですが、たしかにデイトレードの利用手数料は他の取引に比べ圧倒的に高コストです。
そして特筆すべきは最後の一文
『繰り返すまでもありませんが「誰でも、簡単に、少ない資金で、努力せずに、大儲け」といったタイトルの本は全てインチキですから無視して下さい。
カリスマ主婦とか美人トレーダーの書いた本も同じく全てインチキですから排除していいです。
まずはどうやったら儲けられるかといった本よりもどうやったら大敗北を避けて生き残れるかに重点がある本を選んで勉強して下さい。』
とあります。
こういった本は全てが全てインチキとは限りませんが、確かに問題が多いです。
というのも、こういった本は基本的に初心者を引っ張り込むのが第一目標になっているものもあるので、リスクの話を全く解説しない場合があります。
初心者にも上級者にも同じだけのリスクが存在します。
こういったリスクを把握しているか把握していないかで、回避できるリスクに対処できるかどうかが決まってきます。
デイトレ主婦が気を付けるべきポイント
片手間ではできない
先程の質問でもあった通り、育児の片手間などでのデイトレードは、おおよそ不可能と考えていいでしょう。
不可能というよりは、片手間での株取引にデイトレードという手段を使う必要はない、と言い切れるものと思います。
なぜならば、重複しますが、デイトレードは一瞬の判断を求められ続けます。
そして、その判断が必要な瞬間、予測不能な外的要因で判断を妨げられると、利益が生まれる瞬間を逃すばかりか損をしてしまう可能性まで出てきます。
なので、デイトレードをやるのであれば、お子様は保育園なり幼稚園に行っている間で取り組むのが正解といえるでしょう。
長期取引等の方法も検討するべき
株式は基本的に中長期的な期間での取引・運用がメインです。
いわば、デイトレードは株式取引での「裏技」といっても過言ではないと思います。
なので、実際手を出すのに最初からデイトレードという手段は、難しいかもしれません。
王道の、中長期的な株式の運用方法も学び、比較してみるのも良いかと思います。
株は情報がすべて
株は情報が全てです。
ここまでの情報を知っているのと知らないのとでは、株式に対する認識やリスクマネジメントなど、全く変わってくるかと思います。
もし、値上がる情報や下落する情報などが完璧な精度で手に入った場合、株式は負ける可能性が0になります。
もちろん、完璧な精度でそのような情報は手に入りません。
この記事に書いたリスクやデメリットを知っていることで、回避できるリスクは存在したはずです。
それは、結果としてデイトレードを始めないとしても、始めないという選択肢を選ぶことで回避できたリスクなのかもしれません。
主婦に向いている投資方法
場合によっては、デイトレードよりも主婦に適していると思われる投資方法を、いくつか比較し説明しましょう。
スイングトレード
このスイングトレードは、主に相場のうねりを取りに行ったり決算などの大きな材料をもったりする方法でもあります。
頻繁に株価をチェックする必要がなく、取引回数も多くないので売買手数料などのコストも少なくてすみます。
保有期間も長いため、そのぶん大きな利益を狙うこともできる方法です。
このような短期売買では、基本的に企業の業績はほとんど関係ない取引となります。
相場の需給や思惑宿を予測し、参加者同士でお金を奪い合うゲームとも言えるわけです。
このスイングトレードの指標となるのはチャートと板です。
チャートからは値動きの傾向を、板からは需給動向などを読み取ります。
しかし、それは株価を見ている人が経験則から「こうなるだろう」と予測しているだけなので、全くのハズレであることも少なくはありません。
スイングトレードを行うことで大切になってくることは、
- 日々のチャート分析を怠らない
- 直感で取引しない(チャートやテクニカル指標などを役立てる)
- 短期での相場観を養う
以上のようになってきます。
例えば、日経平均が下がっているような時は、いくらいい株でもなかなか株価も上がってくれません。
外れてもいいので、「予測を立て、なぜそう思ったのか」を考えること自体を積み重ねることで経験を積んでいきましょう。
日々続けて入れば、自然と身についてくると思います。
スイングトレードのメリット
スイングトレードのデメリット
例えば、2014年10月31日の黒田日銀総裁の追加金融緩和発表では、数時間で3円も円安に進みました。
この時のように、普段であれば数日〜数週間かけて動くであろう為替レートがなんらかの指標や発言などによって、一瞬で変わってしまうことがあります。
これは、デイトレードといった短いスパンでの取引であれば対応しやすいのですが、数日間〜数週間先を読んで取引するスイングトレードではこのような急変動に対応しきれません。
「利益が出る方に動けばラッキー」「損する方に動けば損切り」という選択肢しか残されていないのです。
ただ、逆指値注文(「価格が上昇し、指定した値段以上になれば買い」「価格が下落し、指定した値段以下になれば売り」という注文方法)をしておけば、急な変動が起きても損失を限定的にできます。
長期投資
複利とは、元本をその年に得た利息を加えた上で、次の年にはそれを新たな元本とすることです。
例えば、年率2%を期待できる金融商品があったとします。
2%で運用した場合には40年後の投資元本は22万円になります。
複利の効果はありますが、利率が低いと増えるスピードが遅くなります。
したがって、長期になる程利率の高さと複利の効果が多くなるのです。
長期投資のメリット
まず、長期投資はデイトレードより1年あたりのコストを下げられます。
投資信託のコストとしては、
- ファンド購入時に販売会社に支払う申し込み手数料
- 毎年の信託報酬(ファンド財産の運用・保管・投資家サービス等に対する報酬)
- 換金時に支払うファンド繰越金
があげられます。
これらを合計して、保有期間に応じ1年あたりのコストを計算すると以下のようになります。
- 保有年間が1年間の場合→30%
- 保有期間が5年間の場合→66%
このように、保有期間が長くなれば長くなるほど、合計コストの負担率も下がるわけです。
また、長期投資にすると収益が安定します。
これは、短期投資に比べ収益の振れ具合が小さくなり安定するためです。
市場の動きを正確に予測できるという人は、長期投資ではなくデイトレードなどで儲けを取ろうとするかもしれません。
しかし、それは実際にはなかなか困難であり、むしろ「高値で買って安値で売る」ということにもなりかねません。
株式投資の格言に、「“もう”は“まだ”なり、“まだ”は“もう”なり」というものがあるようです。
もう底値だろうと思って買ったらまた下がる、反対にまだ下がるだろうと思って買い控えていたら上がる、といったことが往々にしてあります。
つまり、相場の高安は後になってみないとわからないのです。
長期投資のデメリット
長期投資とは短くても数年かけて投資していきます。
このため、不安定な世界情勢下では状況が一変してしまう恐れもあります。
投資の世界で言うリスクとは、「危険」というよりも「不確実性」のことを表します。
この「不確実性」を減らしていくためには、リバランスをするということが非常に重要になっていきます。
リバランスとは、あらゆる地域や企業に分散して投資することです。
こうすることで、最大限リスクを減らしていくことが大切です。
波乗り投資法
損切り(ロスカット)をしない
まず、損切り(ロスカット)をしないというルールが存在します。
波乗り投資法では、ロスカットをする=損益を確定させるということになるので、トータルで利益を得るためには、基本「ロスカットをしない」というのがルールとなっています。
確かにいっていることは正しく、ロジック的にも非常に納得のいくルールなのですが、実践でそれをやれるかどうかは、この手法を学んでいって実際の株取引をしていく中で経験を積んでいく必要性がありそうです。
取引するのは1銘柄のみ
勝てるトレーダーが複数銘柄を大量に扱う手法を嫌うのと同じように、波乗り投資法でも取引する銘柄は一つに絞って行います。
あとは、1銘柄のみでどうやって取引を行うのかが重要になってきます。
1日5分だけで取引完了
これは、自由な時間があまりなく有効活用したい主婦にとっては魅惑的なルールです。
資金を5分割にする
波乗り投資法では、資金を5分割してリスクを分散させます。
たとえば、100万円元金であれば、20万円を1回の取引に使用します。
かつ、信用取引を行うので3倍のレバレッジ(他人資本を使うことで自己資本の利益率を高めること)がかかり、実質60万円の株を一度に購入することができます。
予測・分析をしない
波乗り投資法で基本公開されるのは、その日の終値の金額のみです。
つまり、市場の分析や予想をせずに、その日の株価のみを見て売り買いをしていくというシンプルな取引手法となります。
まとめ
様々なデイトレードに対する事実を主婦の目線でお話しさせていただきました。
そして、その目線からの情報をできる限り共有させていただいたつもりです。
そういった情報は貴方やその周りの方を助けることがあると思います。
これらを読んだうえでデイトレードを始める方もいらっしゃるかと思います。
そんな方も、ここでの情報に加え更なる勉強を続けていただきたいです。
トレードを始めた後も、しっかり勉強を続ける必要があります。
むしろ始めた後の方が勉強することは多くなると思います。
自分だけではどうしてもわからないものもあると思います。
そんな時は、株のセミナーというものが全国的に存在しています。
セミナーでプロの方に教わるということも大事かと思いますので、一つの選択肢としてご考慮ください。
皆様の資産運用が良いものになることをお祈りしております。
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