株の取り引きを行うときにまず一番最初に行わなければならないのは、どの銘柄を選ぶかです。当然、いい銘柄を選ぶ必要がありますが、4000社もある上場企業の中で何を選んだらいいのか漠然としていては、困りますよね。
今回は、何を根拠として銘柄を選ぶべきなのかについてまとめていますので、株初心者の方は買い方の参考にしてください。
■■■ 目次 ■■■
会社の利益を参考にする?
「どの株を買おう?」と思ったときに、単純に「利益が出た会社の株を買えばいいんじゃないの?」と考えたくなりますが、株価というのは、そんなに単純に動いてはくれません。
例えば、ある会社の業績が最高益となったという報道があったとしましょう。
そうなると、株が上がるだろうと普通なら考えてしまいますよね。
しかし、市場がもともとそれを知っていて、ニュースになったときは、「材料出尽くし」とみられて、逆に下げの原因になったりすることがあります。
ですから、単純に利益をでてるからという理由だけで購入材料にするのは注意が必要になります。
株価は未来の期待値と関係がある
株価というのは、たくさんの複合的な要因で上がったり下がったりしますが、その中でも重要度を占める項目の一つに、未来への期待値というのがあります。
例えば最近ですと、TPP関連銘柄の株などが注目されていますよね。
クボタなどの農業機器を製造している会社なども上がっていましたね。
これは、TPPに関連する企業が将来大きく伸びる可能性があるということで買われるわけです。
そのほかにもノーベル賞関連株もそうですよね。
ノーベル賞を取った研究にかかわった企業は注目されて将来性を見られて上がりますよね。
これらは、今現在ももちろんですが、将来性を見こされて買われているということになります。
このように、会社の現在の業績だけではなく、経済的な環境などによって、株価の変化を予測することを「ファンダメンタルズ分析」と言います。
これの逆で市場心理を読んでチャートの動きを分析することを「テクニカル分析」と呼びます。
まずはファンダメンタルズについてみていきましょう。
世の中全体の景気と株価
当たり前ですが、景気が良くなれば、モノがたくさん売れますよね。
そうなると、会社の業績は上がります。
では、景気の良し悪しは何を参考にすればいいのでしょうか?
一つに、「日銀短観」という経済指標があります。
日銀短観とは
日銀(日本銀行)が主要な企業9000社以上に対して年4回調査票を送ってその回答を集計したものです。
民間企業の景気の様子を表す指標として重要な指標になっています。
調査後の翌月から発表されるので速報性もあり株価に影響を与える指標の一つになっています。
このように、株価に影響を与える経済指標はしっかりとチェックしておくとよいでしょう。
会社の業績は決算短信でチェック
ファンダメンタルズは大事ですが、当然会社の業績もチェックが必要ですよね。
その時に一般投資家に公開されている「決算短信」で会社の業績をチェックすることができます。
上場企業は年に4回の決算を行っています。
その情報をもとに、会社の業績の良し悪しを見ることができます。
株価に一番大きな影響を与える経営成績というのがあります。
それが、「損益計算書」です。
下図はブルドックソースの決算短信の情報です。
このような形で会社の業績を見ることができます。
この中で、「売上高」「営業利益」「経常利益」「当期純利益」をみて会社の状況をチェックしましょう。
まずは、商品を売った売り上げが「売上高」です。
この売上高から「売上原価」「販売費」「一般管理費」を引くと「営業利益」が出ます。
これは、会社の主軸となるビジネスで得られた利益になります。
経常利益というのは、主軸となるビジネス以外の収益や費用を含めて計算したものです。
例えば、有価証券や不動産などの利益などの数値がここに入ってきます。
経常利益から税金を払ったものが、当期純利益となります。
このようにして、会社の業績を見て取ることができます。
株価に影響を与える数字をチェックする
これらの数字の中で一番株価に影響を与えるのが営業利益です。
そして、さらにチェックしておきたいのは、来期の業績予想です。
これは、会社が自身で立てるものですが、これが、上方修正されたり下方修正されたりすると、株価が大きく動きます。
よくニュースでやっていますよね。
A社は今期業績が落ち込み下方修正されました・・・。
などのように報道されたのを一度は聞いたことがあると思いますが、それはこの部分の業績予想が修正されたということになります。
まとめ
株を買うときの参考にしてほしい内容の一部を紹介しました。
まずは、会社の業績ですよね。
それと、経済の状況です。
もちろん、株価というのは、それだけでわかるわけではありません。
銘柄によっては為替などに大きく影響を受けるものもありますし、海外の指標やアメリカの経済指標などにも影響を受けたりします。
今回の記事では、本当に基本的なことをお伝えしましたが、株価の変動要因はたくさんありますので、複合的に判断するようにしましょう。
とはいえ、初心者のうちは、あれもこれも気にしてたら何を買ったらいいのかわからないと思いますので、まずは、リスクマネジメントを優先しながら、少額で売買してなれていくとよいと思います。
その時に、マイナスになったら、なぜマイナスになったのか・・・・。
プラスになったらなぜプラスになったのか・・・。
今回紹介したような指標や会社の業績などと照らし合わせながらスキルを磨いていくとよいでしょう。
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