株式投資に興味はあるが、なかなか一歩が踏み出せない人が多い理由に「株=借金」というイメージがあると思う。
例えば、運用資金50万で株式投資を始めて、購入した銘柄の株価が大幅に下落した場合、証券会社に元手以上に多くの資金を要求されて、あっという間に借金を抱えてしまう・・・というイメージを持っていないだろうか。
そんな初心者のあなたにこそ見てほしい。
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株の失敗で借金をすることになる?
インターネットの検索サイトで「株 借金」というキーワードで検索すると、株で何千万もの借金を抱えてしまった人のブログや、「株は怖い」「必ず失敗する」など不安を煽る情報がたくさん出てくるが、
株式投資はそこまで怖いものではなく、きちんと投資ルールを守っていれば大きな借金を作ることはない。
次の章では、初心者が株で損をして借金を作らないために注意すべきポイントを紹介したい。
株初心者は注意すべき2つの事。~実際にあった失敗例
初心者が陥りやすい失敗に、「自分で調べず人任せにしてしまう」「根拠のない情報で株を買ってしまう」などが挙げられる。
実際にあった初心者の失敗例を2つ紹介しよう。
1つ目は、証券会社の営業マンの言いなりになって株を買い、失敗したケースだ。
Aさんは、会社を定年退職してから株式投資を始めた。株のことが全く分からない初心者だったため、証券会社の営業マンの言う通りに株を買ったが、
すすめられた銘柄のパフォーマンスはどれもパっとせず、言われるがまま次から次へと色々な銘柄を買った結果、手数料がドンドン膨らみトータルで大きな損失となってしまった。
初心者で何も知らないAさんは、頻繁に売買して手数料報酬を稼ぎたい営業マンにとっていいカモだったに違いない。
2つ目は、根拠のないネット上の情報をもとに株を買って失敗したケースだ。
日頃からインターネットで株の情報を収集しているBさんは、仕手集団「般若の会」代表の加藤あきら氏が開設した「時々の鐘の音」というインターネットサイトで「大化け銘柄」として紹介されていた新日本理化(4406)を買ったが、買ってからわずか1カ月足らずで株価は約58%も急落してしまった。
のちに加藤氏は株価操縦で逮捕されたが、インターネットの書き込みは加藤氏に命じられた手下が買いを煽るため根拠のない情報を書き込んだということが判明している。
Bさんは加藤あきら氏の出口戦略にまんまと利用されてしまったのだ。
このように、人任せにしたり根拠のない情報を信じて株を買っても、
損をする可能性が高くなるだけで儲けることはできない。
実際に借金はしない
株の取引方法には、自分の資金と株式で取引する「現物取引」と、証券会社から資金と株式を借りて、自分の手持ちの投資資金以上の金額で取引できる「信用取引」がある。
現物取引であれば、手持ち資金以上の取引はできないため、最悪の場合ゼロになるだけで手持ち資金以上に借金することはない。
「株で大きなリスクを取りたくない」「絶対に借金したくない」という人は、現物取引だけにしておくのが良いだろう。
信用取引でも借金しないの?
信用取引では、約定代金の30%の委託保証金(または代価証券)を証券会社に差し入れなければならない。
例えば、約定代金が500万円の銘柄を信用取引で購入する場合、その30%の150万円を委託保証金として証券会社に差し入れなければならないのだ。
では、「残りの350万円は借金なのか?」というと、そうではない。
信用取引では、(委託保証金を差し入れることによって)自分を信用してもらい、手持ち資金の約3倍まで取引が可能になるのだ。
これを「レバレッジ効果」といい、信用取引はこのレバレッジ効果を利用し、少ない投資額で大きな利益を狙うことができる。
もし信用取引で評価損を出して委託保証金が維持できなくなった場合、不足分を追加で差し入れなければ強制的に決済される「強制ロスカット」という仕組みがあるため、「信用取引で失敗=借金」ということにはならない。
ドラマや映画のイメージは誇大化したもの
ドラマや映画の影響で、株式投資に悪いイメージを持っている人は多いが、証券市場や株を題材にしたドラマや映画のストーリーは見る人を惹きつけるためにわざと不安を煽ったり、誇張されているものがほとんどだ。
例えば、2000年に公開された映画「マネーゲーム」は株式ブローカーとして一獲千金を夢見る主人公が、自分の会社の違法取引に気づき、
やがてそれに気づいたFBIも巻き込んで行くクライム・サスペンス・ストーリーだが、現実の世界ではこんなことは起こりえない。
また証券市場が題材ではないが、大ヒットとなった「半沢直樹」では、不正融資や計画倒産、融資先の資産運用による損失の隠ぺい工作など、金融機関や資産運用に対するネガティブなイメージを持ちやすいストーリーとなっているが、
これらの内容はあくまでフィクションであり、現実の株式投資で損失が「倍返し」となることなど滅多にない。
ドラマや映画に影響されて、株式投資に対して必要以上に怖がらないでほしい。
初心者でも失敗しない銘柄は?
株を購入した直後から、「借金を作ってしまったらどうしよう」「大損しないだろうか?」と悩んでいる人は、そもそも銘柄選びの時点で間違っている可能性が高い。
初心者は、値動きの大きい銘柄に投資して短期間で利益を狙うのではなく、中・長期のスタンスでコツコツ利益を狙える、業績の良い優良な企業の銘柄に投資するべきだ。
仕手株や新興株は、短期間で大きく値上がりする可能性があるが、値動きが荒く予想に反して大きな損失を出してしまう恐れがあるため、初心者は手を出すべきではない。
例えば、2006年に起きた「ライブドア・ショック」では、値動きの良さから人気化していたライブドア株を、個人投資家が信用取引を使って目一杯ライブドア株を買っていたが、粉飾決算疑惑で強制捜査が入ったことをきっかけに株価は大暴落、追い証が大量に発生し借金を負う個人投資家が続出した。
財務内容や需給を分析できる経験者の中には、当時MSCB(転換社債型新株予約権付社債)を大量発行していたライブドアに対して警鐘を鳴らしていた人もいたが、個人投資家の多くは祭りに乗り遅れまいと、相場の値動きの良さにつられてライブドア株に投資していたため、大きな痛手を負ってしまったのだ。
初心者が銘柄を選ぶ時のポイントは?
初心者には、短期間で一気に利益を狙えるような銘柄はなく、中長期のスタンスで大きな値幅が狙えるような銘柄を選んでほしい。
中長期投資で大きな利益を狙うには、投資対象として、
今から東京五輪が開催される2020年にかけてマーケットが注目する材料に関連した「テーマ株」に投資するのが良いだろう。
今後も有望なテーマとして、「ドローン」「VR(仮想現実)」「ロボット」が挙げられる。
ドローンは、今年いよいよ商業利用に向けたテストが本格化し、VRの市場規模は2020年までに約8兆円にまで成長するともいわれている。
そしてロボットについては、安倍首相がロボット・人工知能(AI)・ITの活用を柱とする成長戦略によって第4次産業革命を起こし、2020年に30兆円の新市場創出を目指すと打ち出しており、介護・農業・インフラなどの分野を中心に、ロボットが人手不足や高齢化問題解決の切り札となる可能性が高い。
この3つのテーマには、今後も大いに注目してほしい。
失敗事例から学ぶ成功法
株式投資で重要なのは、トレードの勝った負けたではなく、トータルでプラスにする資金管理だ。とはいっても、初心者がいきなり自分の投資手法を完璧に確立し、資金管理をマスターすることは難しい。
そこでおすすめなのが「株スクール」だ。
ネットや書籍など独学で勉強するのは限界があるが、
株スクールで投資法を学べば、プロでも難しい銘柄選びや資金管理について、経験豊富な講師が親切・丁寧に教えてくれる。
講師と顔を合わせて学ぶことによって、疑問点に思ったことをその場で解決でき、また同じ目標を持ったスクールの仲間と一緒に勉強すれば学習効果も飛躍的に上がるだろう。
ぜひ株スクールを積極的に利用して、ガンガン稼げるトレーダーを目指してほしい。
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