売り気配と買い気配は気配値のうちの一つのことをいう。気配値とは、株式や債券などの投資において、売り手や買い手が出した価格のことを指す。よって、売り気配とは株式市場で売りたい人の株数と株価のことをいい、買い気配とは買いたい人の株数と株価のことだ。
通常は売り気配、買い気配とも現在値(現在の株価/最新の株価を意味する)に近い価格であることが多い。しかし、売り気配と買い気配のどちらかが多い場合は、注文が偏り、すぐに売買が発生しないこともある。このような状況と「特別気配」ともいうので、こちらも覚えておきたい用語だ。この売り気配と買い気配の二つの気配値を見ることによって、「いくらなら売れそうか」「いくらなら買えそうか」予測することができる。
ここに板と呼ばれる気配値をチェックするツールがある。
【例】
売気配株数 | 気配値 | 買気配株数 |
208,000 | 400 | – |
406,000 | 399 | – |
450,000 | 398 | – |
550,000 | 397 | – |
540,000 | 396 | – |
– | 395 | 170,000 |
– | 394 | 380,000 |
– | 393 | 550,000 |
– | 392 | 620,000 |
– | 391 | 500,000 |
例えば、気配値が396となっていて売気配株数が540,000となっている。これらは396円で売り指値を出している人の株数が、合計で540,000株であるということを指す。その反対に買気配株数を見ると180,000、気配値は395となっている。これは395円で買い指値を出している人が180,000株あるということを意味しているのだ。
考え方としては、買い注文をしている人は「一日の中で少し下落する可能性がある」や、「この値段で投資すればいだろう」と考えて注文を出している。反対に売り注文をする人は「一日の株の動きの中で少し上昇することがある」「この値段で売却して大丈夫だろう」というようなことを考えて取引をしている。この表だと396円と395円が境目となり、どちらかの値段が「最新の株価」となる。
株の状況は時間が流れるとすぐに変化する。きっかけは経済状況や政治状況など、原因は様々だ。ここで株を売却をする人が多いと株価が下落するケースが多い。逆に買い値の勢いが多いと注文の値段が上がり、株価が上昇する。まさに株式市場は心理状況によって変わるといえる。これからの株価の変動を見るための要素の一つだ。ちなみに売り気配と買い気配はFX(外国為替保証金取引)もしくはカバードワラントで使用されることが多い。
この記事へのコメントはありません。