投信を選ぶ適切なものさしの一つが「シャープレシオ」である。収益から国際などの無リスク資産の収益を差し引いて、標準偏差=バラつき度で表す。
要するに運用リスク以上に効率的にリターンを確保できたかどうかを調べる相対評価となる。
シャープ・レシオの計算式は次の通りだ。
相対評価というのは、学校のテストをイメージするとわかりやすいだろう。同じテストでも平均点が40点の数学のテストで60点取った場合と、平均点が80点で85点を取った場合では、平均点が40点の時に60点とっているテストのほうが成績はいいことになる。
単純な数字だけ見ると85点のほうがよく見えるが、周りも点数が高かったわけだから、自分も高くて当たり前という考え方だ。これが相対評価である。
どの投信が成績優秀かをはかるには、リスク以上に稼いだリターンを見る必要がある。これが、運用力だ。
シャープレシオはこれを測る物差しで、「1」を超えているファンドは優秀といえる。
もう一つ投信を見る指標として、「純資産総額」がある。これは、ファンドの規模を表しており、資金流入額や人気を見るバロメーターとなる。
運用が不振で規模が小さくなると、ファンドマネージャーなどの人件費がまかなえなくなり、運用を勝手にやめてしまう、繰上償還リスクが高まる。そのため、シャープレシや定性的(数字には見えにくい部分)観点に基づいた、第三者機関の評価や「レーティング」も参考になる。
評価・レーティングは「モーニングスターやR&I」のホームページで確認できる。
それと、年に1度、定期的に優秀ファンドを選ぶ「アワード」や「表彰」が業者によって行われる。販売会社や運用会社が戦略商品とみなしているファンドが選ばれているようだ。
ただ、注意したいのが、悪いファンドではないが運用成績がいいわけではないのでそのへんの見極めは必要である。
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