■■■ 目次 ■■■
はじめに
セキュリティの分野は国をあげて対策し無くてはならない大きな問題で、特にオリンピックまでに、セキュリティ分野を強化することが日本として求められている課題です。
2015年の12月7日に、サイバーセキュリティの国家資格を作ることを発表しました。2017年には実際に始動予定です。
サイバーセキュリティは、2020年のオリンピックまでに強化しなくてはならない、急務の課題となっています。そんな、重要なサイバーセキュリティ関連銘柄の主な銘柄をまとめたいと思います。
ですがそのためにはまずサイバーセキュリティとは一体どのようなものかを理解する必要があると言えます。
まずはサイバーセキュリティが如何様なものなのかを解説していこうと思いますので、是非一読ください。
サイバーセキュリティ概要
そもそもサイバーセキュリティ銘柄を勉強するためには、サイバーセキュリティが何なのかを知る必要があります。
実際に銘柄の紹介に入る前に一度、サイバーセキュリティに関して概要から解説させていただきます。
サイバーセキュリティとは
サイバーセキュリティとは
【サイバー攻撃に対する防御行為。コンピューターへの不正侵入、データの改竄(かいざん)や破壊、情報漏洩(ろうえい)、コンピューターウイルスの感染などがなされないよう、コンピューターやコンピューターネットワークの安全を確保すること。
[補説]サイバーセキュリティー基本法では、電磁的方式によって記録・発信・伝送・受信される情報の漏洩・滅失・毀損の防止など安全管理のために必要な措置、および、情報システムや情報通信ネットワークの安全性・信頼性を確保するために必要な措置が講じられ、その状態が適切に維持管理されていること、と定義している。】
引用元:大辞泉
https://kotobank.jp/word/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%BB%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%AA%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BC-674984
とあります。
すなわちこれは、所謂パソコンなどの情報を守るためのシステムを総称して呼ばれているセキュリティの種類を指しているのです。
分かりやすい例を挙げるのであれば、皆様お使いのPCに入っているウィルスソフトなどがこれにあたるということです。
サイバーセキュリティ事業の需要
近年、IT化が進むにつれ、PCや携帯電話の重要性が非常に注目されています。
実際問題携帯電話さえあれば、店頭での支払いも可能ですし、いつどこにいても相手と連絡を取ることが出来ます。
と同時に、携帯電話1つで買い物から個人の連絡先まですべて包括してしまっているがゆえに、そのセキュリティは重視されるべき問題であるともいえるでしょう。
また、これに関しては個人のみの問題にとどまりません。近年ではこの膨大な情報、所謂「ビッグデータ」をビジネスに活用することが議論されており、そのためのシステム開発なども活発に行われていると言えるでしょう。
しかし、こういったビッグデータが流出してしまった場合、その影響は計り知れないものであるとも言い換えることが出来ます。
また、この話は個人のみにとどまらず、企業や国家単位にも言えることです。企業であれば顧客情報の流出などは近年多く耳にすることがありますし、国家であれば国家機密が漏洩することもあるでしょう。米国のウィキリークス流出事件などが分かりやすい実例かと思います。
国家資格「情報処理安全確保支援士」とは
情報処理安全確保支援士とは、サイバーセキュリティ分野の日本の国家資格です。
この資格を保持している方は、情報処理安全確保支援士の名称を使用して、政府機関や企業において情報セキュリティの確保を業とするものと定義されています。
この資格は2016年より認定開始になった非常に新しい国家資格で、政府は2020年までに3万人超の有資格者の確保を目指しています。
この資格が創設された背景として、重要インフラ事業従事者や、国家安全保障に関するサイバー攻撃は、前述した通り、金額で換算できないほどの損失を出す可能性があるもので、それはすなわち国民の安全や社会システムにまで影響を与えかねないものになっていると言えます。そのため本資格にてセキュリティ対策の中核人物の育成や、人材の見える化・質の担保をする措置として創設されたものになっています。
具体的な概要としては、Wikipediaによると
【情報処理安全確保支援士(以下、支援士)は情報処理の促進に関する法律により「サイバーセキュリティ基本法に規定するサイバーセキュリティの確保のための取組に関し、サイバーセキュリティに関する相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うとともに、必要に応じその取組の実施の状況についての調査、分析及び評価を行い、その結果に基づき指導及び助言を行うことその他事業者その他の電子計算機を利用する者のサイバーセキュリティの確保を支援すること」を業とする、と規定されている。 情報処理安全確保支援士試験に合格した者及びこれと同等以上の能力を有すると認められる者が登録を行うことにより、情報処理安全確保支援士となる。】
とされています。
(出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%83%85%E5%A0%B1%E5%87%A6%E7%90%86%E5%AE%89%E5%85%A8%E7%A2%BA%E4%BF%9D%E6%94%AF%E6%8F%B4%E5%A3%AB)
これは簡単に説明するのであれば「サイバーセキュリティ管理のプロフェッショナル」であるという認定であると言えるでしょう。
今後のサイバーセキュリティ事業
IT化が進んでいるという話は今に始まったことではないですが、実際生活におけるインターネットの比率は非常に高くなっています。そして、この比率は今後更に伸び続けていくでしょう。
その上で生活に寄り添うITですが、今後IT化が進むことにより、その重要度も加速度的に上がっていくでしょう。
そしてその際に重要視されるのはやはりセキュリティであると言っても過言ではないでしょう。
インターネット決済システムが進化していく中で、セキュリティ面が脆弱であると、それは安心して使用することは到底難しいでしょう。
そういったことを加味するとやはり今後サイバーセキュリティ分野というジャンルは順調に伸びていくと考えて間違いないでしょう。
投資を考えている方、特に長期投資を考えている方であれば後述する銘柄の購入を是非考えて頂きたいと思います。
では次章では、サイバーセキュリティの関連銘柄について具体的に説明していこうと思います。
サイバーセキュリティ関連銘柄
FFRI <3692> [東証M]
FFRI社は、日本のセキュリティ分野においてパイオニアと言われる鵜飼裕司氏が07年に設立した企業で。セキュリティ技術の研究、コンサルティングサービス、セキュリティソフトの開発・販売などを手掛けています。クライアントには、官公庁や大手企業が多くいます。
この企業は既に日本電信電話株式会社(NTT)と連携を取り、更にセキュリティを強化していく方針を打ち出しています。
そのため、投資家のみならず、数多くの企業から注目されている、今急成長中の企業になっております。
また、FFRIに限らず、これらのサイバーセキュリティ銘柄は、大きなサイバー攻撃が発生した際に株価が上振れする傾向にあります。
そういった特徴を抑えておくことで、利益を出すべきところで利益を出すことが可能になると言えるでしょう。
トレンドマイクロ <4704>
総合セキュリティソフト「ウィルスバスター」は、個人、法人用で国内首位、世界3位です。Windows XPなどの時代にはよく耳にしたセキュリティソフトだと思います。現在は、大手企業でクラウドコンピューティング向けのセキュリティ対策として多く採用されており、売上高の10%超を占めるまでに成長しています。これから、年率20~30%の成長が見込まれるといわれている分野ですから、期待できる銘柄の一つです。
また、この企業は歴史も古く、創業は1988年とインターネット黎明期からサイバーセキュリティ事業を行っている老舗中の老舗です。
この企業は過去ウィルスバスターの不具合でPCのCPU使用率が100%になりコンピューターの動作が非常に重くなるなどの問題や、元社員によるWinny経由での情報漏洩等、幾つか問題を起こしている企業ではありますが、それでも未だに成長し続けている銘柄である辺りからも、サイバーセキュリティ事業の重要性は年々高まっていることがお分かりいただけるかと思います。
NTT<9432>
先述したFFRI社と協力してサイバーセキュリティを強化している日本電信電話株式会社(NTT)ですが、もちろん自社でもサイバーセキュリティ事業は行っております。
その中でも特筆するべきは、サイバーテロが懸念される2020年のオリンピックのセキュリティ対策分野でその運営を支える役割を担っています。東京五輪のゴールドパートナーに選定されているため、その責任は重大です。そして、日本企業として初めて、非営利団体「米国NCFTA」というサイバー犯罪に関する情報共有や被害防止のために設けられた団体に加盟しています。
こういった事柄からわかる通り、少なくとも2020年の東京オリンピックまではサイバーセキュリティ事業に注力していくであろうことは明らかであるため、今後も注目が必要な銘柄であると言えるでしょう。
まとめ
主な銘柄はこんなところです。これ以外でもたくさんありますが、これらの銘柄は、サイバーセキュリティ関連銘柄としては、重要な銘柄になります。これらに関わる銘柄であれば、積極的にチェックしておくとよいでしょう。
今回紹介させて頂いた銘柄は3社ですが、もちろん国内にはサイバーセキュリティ事業を行っている企業が大小合わせて数多存在しています。これ以外でもたくさんありますが、これらの銘柄は、サイバーセキュリティ関連銘柄としては、非常に重要な銘柄になります。これらに関わる銘柄であれば、積極的にチェックしておくとよいでしょう。
その上で尚且つ2020年のオリンピックに向けて、サイバーセキュリティ関連銘柄はニュースなどに取り上げられることも増えてきますので、常にチェックしておくべきでしょう。
この記事へのコメントはありません。