テクニカル分析の基本中の基本として移動平均線があるのでそちらについて解説する。移動平均線は株や為替などさまざまな金融商品の動きを1つの流れとして捉えることができる指標だ。移動平均線は一定期間の終値の平均価格を日ごとに計算して線で繋いだものである。
移動平均線にもさまざまな種類のものがあるのでそちらを見ていこう。
5日移動平均線と25日移動平均線
ポピュラーな移動平均線は5日移動平均線と25日移動平均線だ。例えば1月5日の移動平均線は、1月1日から1月5日を含めた5日間の移動平均線だ。これが5日移動平均線になる。
25日の平均の場合は25日移動平均線となるわけだ。
移動平均線の位置でトレンドを見る
平均価格は、最終的に落ち着いた終値の価格を使用することで、日中の大きな変動に惑わされることなく、現在のトレンドがどちらに向いているのか判断することができる。
移動平均線を理解すれば今現在のトレンドが上昇傾向なのか下降傾向なのかを判断しやすくなる。
例えば、今の価格が5日移動平均線よりも上で推移しているとすれば、この状態の過去5日間では個人投資家の多くが利益を出しているということが考えられる。
しかし、5日移動平均線よりも下に推移していれば、多くの個人投資家が損失を出していると考えることができる。
このように、移動平均線を見ればその相場の全体をざっくりと見ることができるのでとても便利だ。
5日移動平均線は1週間と考えていい。なぜなら、株式市場は土日は休みで1週間の内5日間しか営業していないからだ。
では、25日移動平均線はどうかというと、こちらは1ヶ月とみることができる。1週間が5日なら20日じゃないかと思うかもしれないが、これは、昔、金融商品の売買が土曜日も行われていたことで25日移動平均線が使われている。
日足チャートでは、5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線が今でも多く使われいている。
週足チャートの場合は、13週、26週、52週、月足チャートだと12ヶ月、24ヶ月が一般的な移動平均線となる。
移動平均線を見てどのタイミングで買うかチェック
チャートを見ているとぐんぐん株価が上昇している銘柄に出会うことがある。自分のその波に乗って利益を出したいと考えているとしよう。このときどのタイミングで買おうかと疑問になると思う。
多くの投資家が上昇している中でもなるべく一番安いところで買いたいと思うはず。これは、あなた同様だれでも考えることだ。
この時、移動平均線を目安にするととてもわかりやすくなる。下の図のように移動平均線を見てここ5日間の平均を見てみよう。
そうすると、5日間と見比べて、どのぐらいの値下がりなら買いどきなのかの目安を立てることができる。なるべく5日移動平均線の近くまで下がったところで買えれば、割安で株を購入することがでる。
このように現在の株価が上昇傾向にあり、それを移動平均線が下回っている場合、サポートライン(下値の支える線)として一つの目安にすることができる。
しかし、これは、必ずそうなるというわけではないので注意してほしい。株価はいきなりちょっとしたニュースなどで急降下する場合がある。あくまでも材料の目安の基本として覚えておくという程度にしておこう。
売りどきも同じ考え方だ。もし、トレンドが下落トレンドの場合、下の図のように、こんどはレジスタンスライン(上値を支える線)を売りどきの目安にするとよい。
ただ、逆にこのサポートラインを超えてきたらどうなるのか?この場合は注意が必要で、今まで上昇傾向にあった株価の動きが一気に変化する目安の兆候になる。
このように、一気に株価が下落していく可能性があるで、注意してほしい。
まとめ
移動平均線はYahoo!ファイナンスなどの無料で使えるサービスのチャートでも見ることができる。
より細かいデータを見たければ、証券会社が提供しているチャートツールを利用するといろいろ組み合わせてチャートを確認できる。
今回は、本当に基本的な移動平均線の種類について説明したのでこれらの種類だけ覚えておいてもえたらと思う。
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