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はじめに
最近は、一般的な雑誌や夕方の情報番組などでも株式投資のことが特集されるようになりました。専業主婦や学生さんもやっている人が少なくありません。
しかし、一般的に株式投資をやる=副業と考えるのに違和感を持っている人も多いのではないでしょうか。実際に株式投資は副業なのか?もし副業であるならばどういったケースが当てはまるのか?をまとめてみました。
実際に、株で儲かることもあれば損をすることもあります。株で負けた時のことや税金対策についてもまとめてみたので参考にしてみてください。
そもそも、株をやると副業になるのでしょうか?実際のところ、株をやっている人は、専業投資家とか兼業投資家と呼ばれています。専業投資家といえば、株だけで生計を立てている人のことを指しますし、兼業投資家といえば、株以外にもサラリーマンなどの本業がある人のことを指します。
兼業投資家の人にとっては、本業以外に生計を立てるものが株にあたるので、株は副業といえるのかもしれません。
しかし、株式投資をしていても全ての人にとって副業と呼べる訳ではありません。少なくとも兼業投資家と呼ばれる人は、生計を立てるくらいには株をやっている人が当てはまります。そうなると、税金も支払うことになりますから生業の一つと数えることになるでしょう。
ただ、個人投資家の中には、専業主婦や学生さんもいます。税金を支払うほどに稼いでいない場合、副業というよりお小遣い稼ぎと思っている人も多いでしょう。株=副業と考える人は少額投資家の場合少ないといえます。
また、株を保有するだけで売却しなければ売却益も生まれないので、そこに税金はかかりません。配当金などのインカムゲインにも税金はかかりますが、NISA口座での売買だと非課税だったりするので気がつかない人も多いものです。証券会社で税金に関して源泉徴収ありを選んでいると通常の配当金は税金が引かれた状態で口座に振り込まれ、確定申告などの申告も不要なので、余計に副業と認識していない人も多いようです。
それでも、株=副業と考えられている理由は、株で利益を上げられると思っている人が多いからではないでしょうか。先述の通り、株式投資をしていると、売却益や配当金・株主優待といったインカムゲインが得られます。いわゆる不労所得という形で、別の収入があるとみる人が多いようです。
収入の額は、人によって様々ですが、まとまった数千万単位の金額を動かしている、もしくは配当金の額が月々数十万円と生計を立てるのに助けになる程度はあるのが目安になっています。雑誌などのマネー特集で取材を受けているような人たちが含まれると考えると分かりやすいでしょう。
また、大半の人が何らかの本業を持っていて、株を本業としていない人が大多数なのも大きいでしょう。別のアルバイトやネットビジネスと同じように、収入の別の流れとして副業の一種として数えられているといえます。しかも、デイトレードやスイングトレードといった一定期間に売買を繰り返して、月々に収益がある人も少なくないのも副業と言われる所以です。不労所得と言われることもありますが、頭脳労働の一種として見なされているともいえるでしょう。
そんな副業としての株式投資で気をつけなければいけないのが、税金です。副業とはいえ、立派な収入があるということですから、売却益や配当金が入ってきた時には、税金を支払う義務があります。
基本的に証券会社の設定で、配当金などの受け取りを「源泉徴収あり」にしておけば、特定口座で売買している分については自動的に税金が引かれます。それゆえ、税金を支払っている感覚がない人もいることでしょう。
基本的に、株を売って儲けた売却益に関しては、税率20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかります。給与などの収入とは別に申告をしなければいけないので、確定申告する場合は注意が必要です。NISA口座での売買であれば、最大5年間は非課税となるので、税金を支払う必要はありません。
配当金の場合は、配当所得という形になり、こちらも税率20.315%(所得税15.315%、住民税5%)がかかります。確定申告自体は不要です。とはいえ、配当控除が適用されたりもするので、ある程度の金額があるならば確定申告して還付を受ける方法もあります。
という訳で、株で儲けが出た場合は、税金を支払う義務があります。それゆえ副業という認識も強い訳ですが、必ずしも株は儲けられる訳ではありません。収支としてはマイナスになることもあります。
儲けが出ないとなれば、副業と呼べるのか?という疑問も出てくることでしょう。株式投資の負ける場合についても詳しく説明しておきます。
よく、ニュースでは株式投資で主婦でも月収〇〇万円!とか、金融資産1億円以上の億り人が特集されていたりするので、株は儲かるものと思っている人も多いかもしれません。
もしくは、株式投資で数千万円の借金を負ったという大掛かりな損失ばかりが取りざたされています。それゆえ、ギャンブルのように思っていたり、投資ではなく投機と認識している人も多いでしょう。
損失を被るという意味では間違いではありませんが、ニュースやメディアの特集などで紹介される事例は、良いものも悪いものも極端なものが多いです。それゆえ、大きな借金などは一部の真実であると思った方が良いでしょう。
しかし、株では負ける人の方が実際多いと言えるでしょう。投資に身を投じてみても、ちょっとした損失を被ってやめてしまう人も多いのが現実です。もしくは、株式の保有に耐えきれずやめてしまう人など、実際に長期間にわたって投資をしている方が少数派です。
また、成功した人はメディアにも出やすいですが、損失を被った人は表には出にくいものです。それゆえ、利益を出している人よりも、潜在的に損失を出している人の方が多いのです。そして、仕事になるまでもなく、相場からも退場していくと考えられます。
では、株を少なくとも副業としている人とはどのような人なのでしょうか。もちろん、副業としてやっているという自覚も重要ですが、いろんな形で株から利益を得ている人がまず副業をしていると認識されるようです。株から得られる利益としては、株式を購入して、値上がりした後に株を売って利益を出します。副業となれば、一日に数回、売買を繰り返す事もあります。確定申告をすることになるので、複数の取引をした場合でも、一部始終取引内容が分かるように記録している人も少なくありません。
また、株価の動きは、世界的な情勢によっても大きく変動します。日本の経済が堅調でも、アメリカや中国の経済が打撃を受けると、日本株にも影響が出たりします。経済の状況だけでなく、為替の変動や各国の外交なども影響を及ぼすことがあり、株で儲けを出すためには、いろんな情報にアンテナを張っておかなければいけません。
副業レベルとなれば、投資の勉強は常々行っている人も多いです。人によってはセミナーに出かけたり、有料情報サイトを利用したりとお金をかけていたりもします。お金をかけてさらに稼ぐともいえるでしょう。このあたりで、お小遣い稼ぎと副業とに分けられたりもします。
配当金に関しても、確定申告をすることによって他の所得との損益通算ができるのでいつ頃、いくらぐらい配当金として受け取ったかを分かるようにしている人が多いです。年間取引については、証券会社から通知が来ますが、税金の計算に間違いがないように自分で整理しているケースが少なくありません。
損失を出した場合の税金について
株式投資では、損をする事も多いのですがその場合も税金が関わることがあります。副業としては、きっちりとお金の出入りについて知っておく必要がありますね。
損失の際の税金としては、まず株の配当との損益通算ができます。例えば、配当金が10万円の利益で、売却時に10万円の損失があるとします。これを確定申告時に申請すると、プラスマイナスゼロの状態になります。ゼロなので税金もかからないということです。
気をつけなければいけないのは、損益通算をしたい場合、配当金は申告分離課税を選んでおくことです。総合課税では損益通算ができないので注意が必要です。
あと、損益通算をした後でも損失の方が大きくマイナスの場合、そのマイナス分を3年間にわたって繰り越す事も可能です。繰り越す場合は、取引をしていなくても毎年確定申告が必要となります。
株=副業というのは、結局のところその人の認識によるところが大きいといえます。人によっては、収入・支出・投資と分けて考える人もいて、投資は投資という考え方もあるので、必ずしも投資が副業というわけではないようです。専業投資家にとっては、副業ではなく、本業にあたりますし、主婦や学生からすれば、お小遣い稼ぎレベルと考えられます。
とはいえ、必ずしも儲かるわけではないのに税金の計算など面倒なことも増えるので、仕事の一種に数えざるを得ない人も多いです。株式投資を必ず儲かるものだと思って始めると痛い目をみるので注意が必要です。
しかし、ネット証券などで口座開設していれば、自動的に税金の手続きをしてくれる部分もあるので、他の投資に比べれば副業をやっているという感覚は少ないのではないでしょうか。いずれにせよ、株式投資を始めると、お金の流れができるので、その把握は必須です。始める前にしっかりとそのことを理解しておくことが重要といえます。税制なども把握しておくと、利益を最大化し、損失を最小限に済ませることもできるので、株式投資の勉強はしておいた方が良いでしょう。
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