株をやるうえで、重要なポイントの一つは、自分の資産を守るためにリスクを分散していくことです。
儲けよう、儲けようとあまりに意識が行き過ぎると、マイナスになることのリスクをおろそかにしてしまいがちです。
株というのは、毎回勝てるわけではなくトータルで勝つという視点が必要です。
ですから、マイナスになったときのことも考えてどこまでなら資金を投資できるかを考える必要があります。
この記事では、リスクを減らすためのコツについていくつかまとめていきます。
資金を同じ銘柄だけに集中させない
まずは、自分がどのぐらい資金を投資できるかを決めておくことが重要です。
基本的に投資は余剰金でやるものなので、生活費にまで手をつけてしまうと、冷静な判断ができず、ギャンブルのようになってしまいます。
そこで、まず大事な考え方として、「資産を分割する」というイメージを持つとよいでしょう。
よくある考え方の一つに、「資産三分割」というものがあります。
これは、自分の全財産を、「現金・預金」「不動産」「株などの有価証券」に分けるという考え方です。
こうすることで、インフレになりお金の価値が下がっても不動産の価値が上がり自分の資産は守られる。
というようなリスクヘッジができます。
この考え方は株式投資でも重要になります。
「この銘柄は絶対上がる」
と予想して、全財産をつぎ込み、もし、下がったら・・・。
その時点で、もう株の取り引きができなくなり、改めて勝負することもできなくなりますね。
ですから、複数の銘柄を買ってリスク分散することが重要になります。
分散して株を買うときのコツ
銘柄を分けるといいましたが、わけかたにもコツがあります。
同じようなテーマの関連銘柄を買うのではなくテーマの違う銘柄を分けて買うようにします。
為替の変動なども考えながら、円高に強い内需関連株や、円安に強い輸出関連株など、逆の動きをしがちな銘柄を買うことでリスクヘッジができます。
あとは、IT関連などと同じテーマ株であっても、業績が安定している銘柄と、新興企業の銘柄を両方勝っておくことで、利益を見据えつつ、安定した部分も持つことができます。
損切りとナンピンで負債を最小限におさえる
この株は上がるだろうと予想して、逆に下がってしまうというのは、株をやっていればよくあることです。
そういう場合は、どのように対処すべきなのでしょうか?
よくあるのは、「上がるまで待とう」という考え方です。
マイナスで決済するのが嫌だからという理由で、上がるまで持ち続けるということです。
でも、この株価がさらに値下がりしていったら、負債はさらに膨らんでいきます。
ですから、ある程度自分の中で、「ここまで下がったら損切りする」というルールを決めておく必要があります。
一番怖いのは、「いつか上がるかもしれない、いつか上がるかもしれない」という、「期待と希望」だけを理由に保有し続けることです。
上がるであろうという、根拠で持っているのはいいのですが、だいたいが、「希望」で判断してしまいます。
ここが、株の一番難しいところかもしれません。
復活できないほどの痛手を負う前に、損切りするという考え方はしっかりと持っておきましょう。
ナンピン買いでリスクを軽減
損切りのほかにもリスクを軽減する方法として「ナンピン買い」という方法があります。
これは、株が予想以上に値下がりしたとき、その株を改めて買い増しして、「平均的な購入単価を下げる」という手法です。
例えば、1000円の株を100株買って10万円分購入したとします。
その株が900円になったとしましょう。
でも、その時に、この株は950円に戻るだろうと予想できるのであれば、900円の時点でさらに100株買い増しします。
その株が予想通り、950円になると、1000円で100株ではなく、950円で200株買ったということになります。
950円で売れば、損益は0円ということになります。
ただ、ナンピン買いは、大きなリスクもあるので注意が必要です。
ちゃんと、株が上がればいいですが、もし逆に下がった場合。
さらに負債が増えていきます。
この手法は、ある程度、テクニカル分析ができるようになって、「上がる確率が極めて高い」という判断ができるようになってからおこなったほうがいいです。
ただ、こういうリスクマネジメント方法もあるということを知っておいてください。
まとめ
損切りとナンピンという方法をご紹介しましたが、マイナスの時はなかなか冷静な判断ができにくいものです。
目先だけの利益を負いすぎると、「損した」「得した」というだけに目が行きがちですから、トータルで勝つという意識をもって、思い切った損切りはできるようにしておくとよいでしょう。
ですから、株取引をするときは、自分自身のルールを最初に作っておいてください。
ルールがないと、その時々で考え方が変わってしまい、チャートに流されてしまって思わぬ痛手になることもあります。
とくに、資金面でのルールは大事です。
人から借りたり、借金してまでやってしまうと、とても危険ですので、儲けるも大事ですが、損を減らすという価値観も持ってもらえたらと思います。
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