株は売らずとも利益を出せる!利回りとは?

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始めに

 

資産が限られている個人投資家にとって、株の利回りから投資する銘柄を選ぶことは大変重要です。この利回りとは「配当利回り」のことを指しており、利回りによって配当金の予想金額を導き出すことで、配当金がより大きい銘柄を選択して購入することが可能となります。この記事では長期投資での主たる利益となる、利回りを重視した株の選び方について解説していきます。

 

 

1章 株で利益を生むためには

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利回りの具体的な活用方法へと話を移す前に、まずは基本的な株の取引方法について説明しておきます。短期か長期、どちらの取引方法を選ぶかで期待できる利益の種類も異なります。この章では株で利益を出すための概念的な部分について見ていきましょう。

 

株で利益を出す方法(短期取引)

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株で利益を得ることを考える際にまず覚えておきたい専門用語として、キャピタルゲインとインカムゲインとがあります。用語に関する説明は、以下の通りです。

 

・キャピタルゲイン:

株の売買によって得る利益のことを指します。株の原則は「安く買って高く売る」の順張りか、もしくは「高く売って安く買う」の逆張りかのどちらかで投資を行いますから、その差額に応じて利益を上げていきます。主に短期取引で狙う利益となります。

 

・インカムゲイン:

株を保有することで得る利益のことを指します。株を購入した特典として受け取れる、配当金や株主優待がこれに該当します。主に長期取引で狙う利益となります。

 

上記した内容の通り、短期取引ではキャピタルゲインを積極的に狙っていきます。株価の値動きに注目して値上がり、もしくは値下がりしそうな株を見つけ次第売買することに重きを置きます。

この際に用いる株価のチャートは1日単位の動きを追う「日足」から、「分足」や「週足」といったものがあります。短期取引は1日位内から1ヶ月程度の取引で利益を上げることが一般的です。特にデイトレーダーと呼ばれる1日以内で取引を完結させる個人投資家であれば、分足を用いることでわずか数分間のうちに取引を決済することもあります。株の取引を本業に据えている投資家の他にも兼業投資家がいますので、その場合であれば日足を用いた数日から数週間での取引を行っていきます。

 

利益を高く見込みやすい銘柄さえ見つけてしまえば、なるべく短い間隔で複数回の取引を行うことでより大きな利益を狙いやすくなります。インカムゲインを狙う長期投資に比べ、上記の方法で取引することで投資資金を着実に積み立てることでも役立ちます。

また短期取引のデメリットとしては、株価のチャートやトレンドを常に確認し続けなければならないことが挙げられます。また細かい売買によって利益を上げやすいようコントロールしていくので、株の売買手数料についてもしっかりと検討しなければ予期せぬ損失を被ることにもなりかねません。

 

 

株で利益を出す方法(長期取引)

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仮に1年以上にわたる取引を広義の長期取引と設定した場合、短期取引よりも長い目で株価の動きを確認できるため、投資家の精神的負担が多少軽減されることもメリットとして少なからずあります。

 

ただそれだけに限らず、長期取引では短期取引に比べて売買回数が少なく済みますので、かかる手数料も少額で抑えられます。またその最たるメリットといえば、配当金や株主優待を受けられることにあります。配当金が大きかったり株主優待が充実している銘柄を選ぶことで、手堅く利益を狙うことができます。

潤沢な資金がある投資家であれば良いですが、大抵の個人投資家は株の売買をすることで取引に必要な投資資金も併せて稼ぎ出しています。そのため少額の資金源しかない場合に長期取引を選択することで、資金を稼ぎ出す収益の流れが止まってしまうことにもつながります。また長期取引では数年から数十年にかけて投資を行うので、将来的な予測が立てにくく、損失を被った際に失われた時間とお金を取り戻すことはまず不可能でしょう。

 

 

資金獲得に株の売買を積極的に利用したい場合であれば短期取引が適していますし、資金に余裕があり株価の値動きをリアルタイムで追いにくい場合には長期取引が適しています。いずれの取引方法にて利益を上げるにしても、それぞれのメリット・デメリットを考慮しながら行う必要があります。

 

 

株の利回りとは

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配当金を予想する上で必須となるのが利回りの概念です。利回りは以下の計算式から簡単に求められます。

 

利回り=1株あたりの配当金÷現在の株価

 

この計算式を見ても分かる通り、同じ配当金であっても現在の株価が安ければ安いほど必然的に利回りが高くなります。株価は日々変動していく流動性を備えていますので、購入したタイミングによっても利回りが変わってしまうことに留意しましょう。

 

また利回りとは株主への配当金額から企業の業績を評価する特性も備えています。さらに利回りと類似する指標もいくつかあるため、以下で簡単に紹介しておきます。

 

・株式益回り

この指標では現在の株価に対して期待できる利益の割合を示します。計算式は以下の通りです。

 

株式益回り=1株あたり当期純利益÷株価

 

この計算式はPERのちょうど逆数となっており、PERの評価とは反対の数値によって対応しています。つまりPERでは数値が低いほど割安であると言えますが、これに対して株式益回りではその数値が高いほどその銘柄が割安であることを表わします。

 

・優待利回り

これは株主優待を金額に換算した際の、投資資金に対しての利回りを表わします。計算式は以下の通りです。

 

優待利回り=株主優待の金額的価値÷投資金額×100

 

計算式に投資金額が含まれる理由としては、株主優待の多くが100株単位で株主へと還元されるためです。また金額的価値が測りにくい株主優待に関しては、適用しにくい側面もあります。

 

・配当性向(はいとうせいこう)

この指標では、企業の1年分の利益から株主へと渡す配当額の割合を表わしています。計算式は以下の通りです。

 

配当性向=配当金支払額÷当期純利益×100

 

ただしこの指標では、数値が低いことが割高株であることを示す訳ではありません。

仮に企業が全ての利益を株主へと還元してしまったら、企業自身が成長するために費やす資金まで枯渇することになります。そうなると株価自体も伸び悩むことが容易に想像できます。成長途中にある企業であればその利益を事業拡大のために使用しますので、株主への配当性向は低くなりやすい傾向にあります。その反面、ある程度まで成長し終えた企業であれば株主への利益還元を重視する場合も少なくないため、高い配当性向を示す可能性が高くなります。現時点での配当金の高さをとるか、企業の将来性をとるかで利益の出し方や期間も異なります。

 

 

以上の指標を利用しながら、各銘柄の利回りを慎重に検討することでインカムゲインの質や量が左右されてきます。次章ではそうした利回りの高い銘柄に関する注意点について説明します。

 

 

 

2章 利回りで株を買う

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メガバンクの金利が平均0.020%前後である一方、利回りが2%を超える高配当株も一定数存在します。一見すると利回りが高ければ高いほど良い銘柄であるかのようにも感じられますが、一概にそうとも言い切れないのが実情です。この章では利回りの高い銘柄の特徴について説明していきます。

 

 

利回りの高い銘柄とは

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そもそも利回りの高い銘柄を探すための方法を知らなければ、購入から手間取ることになります。高配当株を探す上で便利なのが、各証券会社が提供している「銘柄スクリーニング機能」です。

 

利回りの希望数値を入力することで簡単に検索できますが、実際に検索してみると意外に多い利回りの高い銘柄の数に驚くことと思います。

ただしランキング上位であれば何でも良いという訳ではありません。利回りの高い銘柄であれば必ずしも利益が得られるとは限らず、見つけた時点で今度は企業自体の業績や財務関係をしっかり分析していく必要があります。

 

利回りの高い銘柄の特徴

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業績の良さに裏打ちされた利回りの高い銘柄であればもちろん買いになりますが、中には買うべきではない銘柄も紛れています。それを判断する根拠として役立つ指標に「実質利回り」があります。

 

・実質利回り

配当利回りに対して、さらに株主優待の金額的価値を加えたものを指します。

 

株主優待を取り入れている企業も多く存在するため、実質利回りを視野に入れて検討することで、配当金の金額だけでなく株主優待まで充実した銘柄を探しやすくなります。

 

利回りが高い=良い株ではない

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利回りの高さが良い株という条件と合致しない理由としては、上記した説明の他にも、前述した利回りの計算式に根拠があるのです。

 

計算式に含まれる割り算の分子である配当金が増額する、もしくは分母である株価が下落することにより、利回りの数値としては高くなる傾向にあります。配当金の増額が要因であれば純粋に買いのチャンスですが、対して株価の下落であれば業績不振であるリスクが浮上します。そのため利回りの高い銘柄が本当に良い銘柄であるかどうかをじっくり検討する必要があります。その際の注意点を示すと以下のようになります。

 

①企業の業績を前々年度まで含めて確認した時に、利益を出しているかどうか

→企業の利益を確認する際には、EPSを利用して1株あたりの利益率も併せて確認しておくとより無難でしょう。

 

②チャートを利用してその銘柄に下落トレンドがないかどうか

→仮に右肩下がりの様相であれば、株価の下落に関する利回りの高さであることが分かります。

 

業績が芳しくない状態で購入してしまうと、利回りの高さを帳消しにするほどの損失を被るリスクが浮上します。また場合によっては配当金が減額されたり無くなることも十分ありえます。利回りの高さだけで銘柄を選んでしまうことで大きく痛手を被る危険性があることを、きちんと理解しなければなりません。

 

 

まとめ

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長期取引を検討する際に避けて通れないのが、利回りに関する概念です。最初のうちは計算式や企業分析に時間もかかるでしょうが、銘柄選びの度に実践しながら慣らすことでより手堅くインカムゲインを得やすくなります。技術の磨き始めこそ時間を要することをまずは受け入れ、癖付けられるまでじっくり挑戦してみることをおすすめします。


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